この年齢になるともう先が見えてしまって、これ以上努力しようとか変えようとか考えにくくなってきます。その一方で、幸せになるコツのようなものも何となくつかめてきたようです。

 

与えられた条件を嘆かない。

今周りにいる人のいいところを見つける。

やりたいことを持つ。

身体を大事にする。

仕事や家事は手を抜かない。

会った人にお礼を言う。

世間の価値観ではなく、自分の価値観で判断する。

思いつくのはこんなことです。

 

美人に生まれなかったことをどれだけ恨んだかわかりませんが、周りの人は自分のことで精いっぱいで、他人の顔に関心など持ちません。自分の容姿を気にするのは人に好かれたいからで、美しさを本当に求めているのではありませんでした。それなら優しくなり、努力して内側から輝き、自分から人を愛すればいいと思えてきました。年を取ればとるほど美人と不美人の差もなくなってきますね。裕福な家に生まれなかったものの、何とか生きていける程度なら大人になってから稼げます。大学に行けたのも幸運で、好きな勉強ができて好きな仕事にも繋がりました。


世間体を気にして自分の満足が見えなくなるのもよくあります。普通の基準でいい大学を出て、適齢期に結婚して子供もいて、だから幸せかと言えば違います。好きな人、好きなもの、好きな仕事などみんな違って当たり前ですね。


周りの人との関係で悩むこともありましたが、会社の人や家族は急に変わることはないので、できれば好きになれたら幸せですね。誰にもいいところがあるので、探して心の中で褒めたり、言える機会があれば口に出してみたり感謝すると明るい表情が返ってきて幸せが増えます。どうしても気が合わなくて好きになれない人もたまにはいますが、だんだんそういう人が減ってきました。今ではほとんどの人とうまくやっていける気がします。


仕事や家事は人に批判されることが少ないと手を抜けますが、それでは自分の気持ちがスッキリしないので、全力で頑張ってうまく行かない時は運が悪かったと忘れるようにします。原因が分かれば改め、訳のわからないことは気にしないように努めています。


がんもなった時は慌てたものの、能天気なのかすぐに気持ちが変わって流れに任せるようになりました。痛い時は我慢せず鎮痛剤も使い、それでも辛い時はすぐに主治医に相談し、わがままな患者です。先生も早めに言ってくれた方が助かるとおっしゃるので安心です。


今は仕事のことくらいしかストレスもなく、それも仕事の内容や生徒についてで、同僚や上司とのトラブルがないので苦しむこともなくて穏やかです。自分の今の幸せは80点くらいですが、減点分はもっと年を重ねるとどうなるかの不安だけです。それは誰もが持っている気持ちで、特に不幸でもなく、当たり前ですね。


書道ももう少し頑張って、英語や中国語も進歩して新たな地平を見たい気持ちです。何かに挑戦しているうちはいつまでも若くいられそうです。