TV番組「世界遺産」で、世界を変えた植物について見ました。どんなものがあるのでしょうか?


1つめに取り上げられたのはじゃがいもです。今ではドイツ料理に欠かせない存在ですが、もともとはアンデスの植物で、スペインが植民地にしてからヨーロッパに入ってきたそうです。小麦はある程度暖かくないと育ちにくいですが、じゃがいもはもっと寒くて痩せた土地でも育つため、飢饉を救う植物として重宝されたそうです。フランスではドイツよりは普及が遅れましたが、ヴェルサイユ宮殿で愛らしい花として国王と王妃マリー・アントワネットに紹介したお陰で花の栽培が貴族に流行しました。それをきっかけとして、庶民に栽培が広がったそうです。


ゴムの木はブラジル原産で、樹液を取って丸太に巻きつけてから輸出していましたが、ヨーロッパ人が秘かに種を持ち出し、シンガポールなど東南アジアで広く栽培し、自動車の普及とともに莫大な富をもたらしました。


綿花はインドなどで栽培されていましたが、イギリスなどに輸出され、産業革命で大量の織り機が発明されて経済発展を支えました。蒸気機関の前に使われていた水車で動く機械もかなり大きく速度も速くて驚きました。


古い時代にはプラントハンターと呼ばれる冒険家達がいて、アジアやアフリカに旅して有用な植物を探していたそうです。見た目の美しいものはまだ分かりやすいですが、薬草や他の役立つ植物は地元の人に聞かないと見つけにくかったでしょうね。まるで宝探しのように、発見して大金持ちになった人もいたのでしょうか?


今では何でもなく利用しているものも、発見し利用できるまでには多くの人の努力があったのですね。世界の植民地の搾取を考えると複雑ですが、ヨーロッパ人の夢があったのかなと思います。