前回少し触れましたが、甲状腺髄様癌と診断されてから、専門病院を受診するまでの約1ヶ月間。

私は、とにかくインターネットで検索をし続けていました。

甲状腺乳頭癌、濾胞癌、髄様癌、未分化癌。
10年生存率、カルシトニン、CEA、遺伝性、分子標的薬、抗がん剤、アイソトープ、遠隔転移、微小転移、リンパ節転移……。

気になる言葉を見つけては検索して、またそこから新しい言葉を知って、さらに検索する。

そんなことを延々と繰り返していました。

そのうち、自分とは直接関係のない乳がんや大腸がんなどの闘病ブログまで読み始めました。

さらにChatGPTやClaudeなどのAIもフル活用。

世界各地の論文を要約してもらい、データを整理し、それを自分の検査結果に当てはめて、

「自分は今、どのくらいの位置にいるんだろう」

と考え続けていました。

今振り返ると、かなり必死だったと思います。

たぶん、いつか検索の末にこのブログへ辿り着く人も、同じようなことをしている最中なのかもしれません。

自分の病気について知りたい。
少しでも安心できる材料が欲しい。
逆に、最悪の場合も知っておきたい。

その気持ちはすごくよく分かります。

だから、調べ続けること自体を否定するつもりはありません。

実際、自分にとっても必要なプロセスだったと思っています。

知識が増えたことで、医師の説明を理解しやすくなったこともありましたし、数字やデータを知ることで、不安を整理できた部分もありました。

ただ一方で、調べれば調べるほど不安になる瞬間もありました。

ひとつ安心できる情報を見つけても、次の検索ではもっと怖い症例が出てくる。

そしてまた検索する。

そんなことを繰り返していると、頭の中が一日中「癌」で埋め尽くされてしまいます。

今だから思うのは、

調べることと同じくらい、何も考えない時間を作ることも大切だったのかもしれない

ということです。

検索して少し落ち着けるなら、それでいい。
でも、検索することで余計に苦しくなってきたなら、一度スマホを置いて、ゲームでも動画でも散歩でも、病気と関係のないことをする。

それくらいでいいんだと思います。

少なくとも自分の場合は、調べ続けた時間も必要でした。

でも同時に、癌のことを考えない時間も、もう少し作ってあげればよかったなと今は思っています。