0. 出発前夜

キャンプに行くと決めたのは前日。

さすがに2、3日前から一応
「せっかく連休だし、どこか行こうかな」
くらいには考えていたけど…

 

でも本当に行くと決めてキャンプ場を予約したのは前日。

しかもその前日に、

「近くに川があるなら釣りもしたいな」

と急に思い立つ。

釣り場を調べ、釣れる魚を調べ、釣具屋へ。

近所の店には欲しい仕掛けがなくて、店員さんに聞いて別の釣具屋へ。

そこで「オランダ仕掛けがいいよ」と教えてもらって、ようやく必要なものが揃った。

家に戻ったのは夜8時すぎ。

楽しみではあったけど、それ以上に、

「とりあえず準備できた~」

という安心感の方が大きかった気がする。

 

テントも数年前に「キャンプやりたいな」と思って買ったまま、ほとんど使っていなかったもの。

前日に一度だけ広げて、ちゃんと使えそうか確認した。

ほんと全部ギリギリ…。

1. 出発

当日の朝も当然のようにバタバタ💦

テント、寝袋、マット、椅子、焚き火道具、調理道具、釣具、クーラーボックス。

数年前からなんとなく買ったものを詰め込んでいく。

何が必要なのかよく分からないから、

「とりあえず全部!」みたいな状態。

 

思いつくまま車に積んでいった結果がこれ。

一人で一泊するだけなのに、どう見ても荷物が多い。

どこに何があるのかも分からない。

自分で見ても「これはひどい」と思う。

 

この状態で毎回キャンプに行くのはさすがに嫌なので、途中で50Lくらいのフタ付きコンテナを2つ買った。

キャンプに行く途中で収納箱を買う。

かなり行き当たりばったりである。

でも、これが思った以上によかった。

バラバラだった細かいものを、とりあえず箱の中へ。

改めて写真で見るとすごい違う!

だいぶマシになった。

 

道すがら薪や食料を買い込みながらようやくキャンプ場へ。

泊まったのは名栗川沿いの”古民家ファミリービレッジ”

サイトはきれいに整備されていて、水場もあるし、トイレもきれい。シャワーもある。

いざとなればコテージもあり、その場で追加料金を払えば泊めてもらえることは確認済み♪

 

すぐ目の前には川が流れていて、対岸は森。

ずっと川の音が聞こえる。

ものすごくワイルドな場所ではない。

でも初めて一人で泊まる自分には、ちょっと感動!

 

前日に一度テントを広げていたこともあって、設営は思ったより簡単に終わった。

「とりあえず寝る場所はできた」

ここでちょっと安心。

そして、今回もう一つやりたかったこと。

釣りへ向かった。

2. 釣り!

釣りをするために車で5分の河原へ。

着いて最初に思ったのは、

「これ、魚いるのか???」

思っていた以上に浅い。水深は足首からひざ下くらい。

水もかなり透明で、底の石まで見える。

 

それもそのはず。

係のおばちゃんに聞くと、ここはいわゆる釣り場というより、バーベキューや子供が川遊びをするような場所らしい。

平日だったので客は自分一人。

駐車料金500円も払っちゃったから、とりあえず少し下流へ歩く。

 

靴を脱いで、靴下を脱いで川をざぶざぶ下っていく。

大きな岩があって、その脇や少し流れがたまっているところなら魚がいるかもしれない。

ダメ元でそこで竿を出すことにした。

 

問題は、釣りを始める前から起きた。

前日に買ったその名も”オランダ仕掛け”

竿の糸と仕掛けの糸を直接結ばないといけない。

そんな結び方はやったことがない。だって川釣りすら人生初なんだから…。

もちろん周りに聞ける人もいない。

涙目で調べながら、なんとか結ぶ。

10分。

やっとできた。

そして1投目。

釣れない。

まあ、そんなもんよ。

 

2投目。

もう少し奥に飛ばそうと思って、上から大きく振りかぶった。

すると仕掛けは川ではなく、なんと対岸の木の枝にぶら下がった。

引っ張っても取れない。

いろいろやったけどダメ。

結局、昨日わざわざ店をはしごして買ってきた仕掛けを、2投目でロストした。

「マジか~…。」

かなりへこんだ。

正直、ちょっと泣きそうになった。

 

でも、まだ1時間半くらいある。

ここで終わるのも悔しい。500円払っちゃったし。

予備の仕掛けはあと一つ。

もう適当に糸を結んで仕掛けを付け直した。

そして大きな岩の近くへ入れてみる。

しばらくすると、小さな反応があった。

「おお!!」

上げてみると、魚が1匹付いていた。

小さい。本当に小さい。7㎝くらい

でも、めちゃくちゃ嬉しかった。

普通に魚に、「ありがとう!」満面の笑顔で言ってた(笑)

そこから少しずつ魚が釣れ始めた。

ただ、最初の数匹はどれもかなり小さい。

「でもこれじゃ食べるほどでもないな…」

と思い始めた頃、前日に釣具屋の店員さんが言っていたことを思い出した。

オランダ仕掛けは、カゴの下流側に針が流れるようにするといい…

そんな感じのことを昨日言ってた気がする。

昨日は聞き流して笑顔で「はい!」って返事した(笑)

 

とりあえず川の奥へ投げて、糸を長く出して、そのまま流れに任せてみた。

すると突然、それまでとは違う手応えがきた。

「お、でかい!?」

今までより明らかに大きい。

おお!マジか~!!

一人で大騒ぎ(笑)

コレコレ!

 

そこから何匹か、少しサイズのある魚が釣れるようになった。

正しい釣り方だったのかは今でもよく分からない。多分違う…

でも、釣れた。

それだけで十分!

結局、釣りをしたのは2時間くらい。

ようやくコツが分かってきた頃には、もう帰る時間。

駐車場の人に「4時まで」と言われていたので、

「やばい、片付けないと」

と慌てて撤収した。

ところが、駐車場のおばちゃんはもう先に帰っていた。

あんなに急がなくてもよかったらしい。なんやねん。

3. 料理

魚はバケツに入れて、そのままキャンプ場へ持ち帰る。

流し場で、うろこを落として、頭を落として、内臓を取る。

魚をさばくこと自体はそれほど抵抗はなかった。

ただ、さっきまで動いていたものを自分で締めると、やっぱり少しかわいそうな気持ちはある。

だからこそ、ちゃんと食べようと思った。

塩コショウをして、小麦粉をつける。

焚き火で油を熱して、魚を入れた。

ジューッ。

「おー!」

コレコレ!これがやりたかった

あの音を聞いた瞬間、かなりテンションが上がった。

YouTubeでよく見る、

「自分で釣った魚を、その場で料理して食べる」

というのを、本当に自分がやっている。

昨日の夜まで、仕掛けすら持っていなかったのに。

大きな魚でもないし、料理も別にすごくない。

でも自分で釣った魚を、自分でさばいて、焚き火で揚げて食べた。

それだけで大大大満足♪

 

このあと、ご飯を炊いて、肉を焼いて、フランクフルトも焼いた。

初めての釣りキャンプとしては、

「まあ、一応ちゃんと形にはなったんじゃないか」

と思っていた。

この時までは。

初めての一人キャンプは、ここからが本番だった。

夜が、思っていたよりずっと長かった。後編「外人と夜(仮)」に続く。

――後編へ