村上 春樹
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉

再読。

といっても、以前読んだ記憶はほとんど無く、再読といってもね・・といったところだろう。

ただ、「面白かった!」という記憶だけが残っていた。


そして、ようやく読み終えて、小説のおおおよそ構造を知って、その細部をようやく落ち着いて読めるような気がする本だろう。

<私>の日常的な世界は、「組織」と「工場」の2つの相反する抗争に、老科学者の企みにより、知らないうちに巻き込まれていく。そこが、ハードボイルド・ワンダーランドの世界だろう。

そこは、インディ・ジョーンズ顔負けのハードボイルドな世界が待っていた。

世界の終わりは、<僕>が夢読む人として足を踏み入れた世界だ。そこには、記号として、多くの謎が潜んでいた。

交互に繰り返される物語を読む進めるうちに、村上ワールドの世界がひろがっていく。