２０２３年４月１７日。 母、８２回目の誕生日を迎えました。
２０１６年。７５歳で、アルツハイマー型認知症と診断され、要介護１で、デイサービスを週３回利用し始めました。それから、５年間、デイサービスの利用の日は増えましたが、独り暮らしを続けてくれました。
２０２２年８月、ショートステイ先で、コロナに感染し、そのまま自宅療養、私が泊まり込みで看病。これを機に、母の家に私が住むことにしました。母、８１歳の夏でした。今思えば、７７歳頃が一番大変で、孫に暴言を吐くこともありました、今は、もう、その山は越えました。覚えていたり、忘れていたりする時が一番ややこしかったです。
７９歳で、初の迷子。８１歳で、交番に連行事件。夜の徘徊スタート。「あんた誰？」も、とうとう始まってしまいました。現在要介護２。デイサービスとショートステイをフルに活用し、生活しています。
学校では、『親は歳をとるんですよ。歳をとったら、こんなことが起こりますよ』など、一切教えてもらわなかったなと思いながら、母との生活をこちらに綴ることにより、誰かの何かのお役に立てればなと、ここから見える景色を日々発信しています。
母の様子がおかしいと気が付いたきっかけや、
2020年秋までの母との4つのエピソードを書いています。
小さな10ページの読み物です。
認知症の疑いがある親を持つ方へ
早急に対処してほしい事は、まず、『お金の流れを一つにすること』
年金が入る口座と、支払いの口座が、一緒であれば、まず、お金の問題は起こりません。うちの場合、年金が入る口座から、支払いの口座にお金を入れなおしていたようで、母が、お金を下ろして振り込むという事が出来なくなって、督促状が何度も送られてきて、それをみた母が、激怒するということが起こりました。自分のせいなのに、私たちに怒ってきました。
「私に死ねという事か！！」
この頃は、それが督促状だという事は、わかったのですね。
認知症になっているかいないかにかかわらず、手間のかかることはなるべくしないように、することが重要です。
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２０２３年１０月１７日（火）
あ～今日は、とっても良い日でした＾＾
お昼ご飯も、娘と食べて、そして、夜も。
夜は、なんと娘が晩御飯を作ってくれました。
仕事が終わり、母のマンションに迎い、母を連れて、自宅に迎い、３人で台所に立ちました。
こんな日がくるなんてね。
母は、娘の顔をみても、「この人、だれ？かわいい子」といい、「え？のんちゃんか？かわいいな」といい、娘を見ても、自分の孫だと、ピンときませんでした。
こんな日がくるなんてね。
母は、「私もなにか手伝いましょうか？」と、いい、洗い物などして、終わった後、また、「私も何か手伝いましょうか？」と、今日はいつもと違うエンドレスでした。
娘が作り、私がアシスタント、母が洗い物担当。
母が、私の自宅で、このようなことをするのは、ほんと、久しぶりです。この１年、なかったかも。
娘が作るってところがいいのかも。
母は、途中トイレに行きましたが、トイレの場所は完全に忘れ、探しまくっておりました。
食事をし、そして、片付けをし、母は、帰るわなと言い、送っていくわと言って、娘と車に乗り込み、コンビニに向かった。
そして、アイスを買って、また自宅に戻って、アイス大会を開催。
母は、私の自宅に、もう一度帰ってきたとき、もう、ここが孫の住む家だとはわからず、「アイス食べよう。アイス屋さんやで」といって、家に連れて入ると、「アイス屋さんやのに、なんで、ただいまって言うたん？のんちゃん」と不思議がり、そして、アイスを食べた。
「これ、冷たいのに、おいしいな」と繰り返し、娘とアイスの交換をしながら、たべ、そして、娘と別れ、母のマンションに戻った。
一年前までは、マンション下で、母を降ろし、「じゃあな」と、手を振り自宅に帰っていた。今日は、そうしたかった。母を降ろして、自宅に帰りたいなと思った。
しかし、そういうわけにもいかず、母をマンション下でおろし、私は駐車場に車を停めに行って母の部屋に戻った。
玄関に入ったばかりの母は、私が入ってきたのを見て、「あんただれ？マスクとって」といい、「あ～～あんたか」といい、室内に入り、「今どこ行ってきたんやった？」といい、「のんちゃんに、ご飯作ってもらって、食べたやんか」と言っても、「え？そうなん？」と、すっかり忘れ、「のんちゃん？ピンときいひんな」と、母の人生で初めて、自分の孫を忘れるという事が起こりました。
こんな日がくるなんてね。
「お母さん。のんちゃんを忘れたら、もう、花嫁姿をみてもあかんやんか」といってしまった。
いつぶりに、私に自宅で、母が台所に立ち、晩御飯を一緒に食べたのか、もう忘れたけれど、その時よりも、いろいろ、いろいろ、変わってしまった。
３人で、台所に立てて、嬉しかったけれどね。
もう、そんな日があるとも、思っていなかったけど、あ～～まだ、３人で台所に立てるんやなぁと思ったんだけどね。
でも、いろいろ忘れ、そして、孫も忘れるということも起きてしまいました。
こんな日が来るなんてね。
母の家に帰ってから、私は、母に言いました。
「お母さんは、幸せやなあ。孫がご飯作ってくれて、それを食べたんやで。そんなことが起こる人生やねんなぁお母さんは。私も、孫が作ってくれたご飯を食べる人生がいいわ～。いいなぁお母さん。幸せやなぁ」
母の人生、幸せやなと思いましたけど、私の今日の一日も幸せでした。娘にたくさん逢えて。私の未来は、孫が待ってくれているかわからないけれど、今日が幸せなら良しとしましょう。
こんな日がくるなんてね。
ご飯前に、叩き始めた母。今日は、脳が活性化したに違いありません。
サッと４品も作る二十歳。完全に負けました。
美味しゅうございました。
こんな日が来るんですね。
