2022年4月17日81歳になった母。75歳頃から、母の頭の中に消しゴムが生まれ、少しずつ少しずつ、母の記憶を消していく。
例えるなら、床を自由に動き回り、掃除してくれるロボット。あれ、なんて言ったっけ(笑)
こっちが頼んでもいないのに、あちこち動き回って、母の記憶を消しまわっている。
ずっとデイサービスとショートステイを利用しながら、独り暮らしをしてくれていたけれど、2022年夏、予定外に3週間のショートステイを利用することになり、久しぶりに迎えに行くと母は激変した姿で戻ってきた。
母の認知の状態は、著しく低下しており、寝て起きると、もう、わたしのことを忘れるようになりました。
もっともっと、歳を重ね、もっともっと弱ってから、私のことを忘れると思っていけれど、そうじゃなかった。
学校では、『親は歳をとるんですよ。歳をとったら、こんなことが起こりますよ』など、一切教えてもらわなかったなと思いながら、初めて遭遇している、親が歳をとるということをありのまま、お伝えすることで、誰かの、何かのお役に立てればと、このブログを更新しています。
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秒で人格が変わるようになってきた母ですが、今のところ、変わらないことがあります。
「私、食べる事と寝る事が大好き!それから、あんたもな」
人は、大好きを伝えたい生き物なのでしょうか?
何が好き?と聞いたわけでもないのに、よく、上のようなことを言います。
昨日お会いした方々、お二人とも
『私は、○○が大好きです』
とは、おっしゃっていなくても、
話の全体を客観的に聞いて、まとめると、お二人とも、
【私は、〇〇が好きなんです】と、言っている。
人でも、物でも、事でも。
好きですを語っている。
人は、それを共有したいのですね。
そして、私も、この思いを共有するべく、ブログを書いている。
好きなことを語り、それを共有する。
私たちは、そのような生き物だったんだなと思った日。
【共有】というカードをひいた日でした。
そういえば、新しい職場になり、はじめましての子どもたちと出会い、二日目に私が出勤するなり、
「せんせい!だいすき!」と言って、私の胸に飛び込んできた4歳児。
昨日の今日で、もう大好きなの?と思ったが、
人間とは、そういう生き物だと、体現してくれたのだね。
こどもって、早い。
あなたの大好きは、なんですか?
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母の様子がおかしいと気が付いたきっかけや、
2020年秋までの母との4つのエピソードを書いています。
小さな10ページの読み物です。