今日は、車で10分弱のところに一人暮らしをしている、認知症の母と一緒に過ごした。

母は、要介護1の認定をうけて2年たつ。

ここ最近は、たった今のことを忘れるようになった。

 

母のガラケーが使えなくなるというので、10カ月前にスマホにしたら、メールもできなくなり、電話も、すぐにマナーモードにしてしまい、(いろいろ触ってマナーモードに勝手になる)受信してくれなくなった。

 

今日も、朝から電話をしてもつながらず、実家を突撃訪問したが、散歩に出ていて不在。お昼過ぎに、もう一度訪ねると在宅していたので、うちに連れてくることができた。

 

17歳になる娘は、ばあちゃんが大好きで、ばあちゃんがいてくれるだけで楽しそうにわくわくしている。

ひとりっこなので、家の中が賑やかになるのがうれしいらしい。

母は、機嫌がよくにこにこしている。冗談もいうし、何度も同じことを聞くが、トータルして楽しそうにしている。

 

娘と一緒に、恒例の庭の草抜きをし、その後に、髪の毛をカットしてあげた。娘の髪をずっと私がカットしていたので、今度は、娘がばあちゃんの髪をカットしてあげたいという。

襟足だけ、娘がカットし、あとは私が仕上げた。

よく、介護されているおばあさんたちが、ベリーショートなのを目にするが、あんなに短くしなくてもと思ってたけど、短くしたくなるものですな。

とくに、身なりを気にしてないし、それなら、短くしておこうかと思う。

でも、普通のショートカットにとどめておいた。

まだ、ベリーショートには早い。

 

髪の毛を切って次は、娘がお風呂に入れてくれる。

いつも娘は、ばあちゃんをお風呂に入れてくれる。

あがってきて、ドライヤーで乾かしてくれる。至れり尽くせりだ。

 

そして、晩御飯。

今日は大根餃子をつくって食べることにしていた。

ばあちゃんは餃子を包むのが初めてで、娘に指導してもらい包んでいたが、「へたくそやなぁ私」と何度も笑いながら言いながら包んでいた。見てみると、水をつけていないので、水をつけるんやでといってやって見せても、次を包むときに、もう水をつけるのを忘れている。

一回ごとに言わないとできないんだなとおもった。

それでも、たくさんの餃子を3人で笑いながら、包んだ。

 

そして、ホットプレートに餃子を並べて、蓋をした。

 

ばあちゃんは、自分の頭を触った。

 

「あら?髪の毛切ってくれたん?今日?」といった。

 

そして、「さあ 帰るわ」という。

 

「ご飯食べて、帰るんやろ?」と言いながら、ホットプレートの蓋を開けると、

「餃子?つくったん?」といった。

 

餃子が焼ける、数分の間に、「へたくそやなぁ私」と何度もいいながら笑いながらつくったことも、髪の毛をカットしてもらったことも、孫にお風呂に入れてもらったことも、何もかも忘れていた。

 

焼けるまでの間に。