『蒲田行進曲』『熱海殺人事件』などで知られ、10日午前に肺がんで亡くなった劇作家・つかこうへい(本名・金峰雄=キム・ボンウン)さん(享年62)が、今年1月25日に肺がん治療と入院を公表する前の今年元日に遺言を残していたことが12日、わかった。同日の死去公表を受け、所属事務所が公開した。以下は全文。
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友人、知人の皆様、つかこうへいでございます。
思えば恥の多い人生でございました。
先に逝くものは、後に残る人を煩(わずら)わせてはならないと思っています。
私には信仰する宗教もありませんし、戒名も墓も作ろうとは思っておりません。
通夜、葬儀、お別れの会等も一切遠慮させて頂きます。
しばらくしたら、娘に日本と韓国の間、対馬海峡あたりで散骨してもらおうと思っています。
今までの過分なる御厚意、本当にありがとうございます。
2010年 1月1日 つかこうへい