人間は人道主義的良心を形成していく過程において、さまざまの文化的規範や社会的なさまざまの不合理の権威との戦いを経験していく。こうして人間は、文化や社会の枠組を越えて、人類の一員であるという意識が強くなっていくのです。

 そしてこのように人道主義的良心を形成しつつ、文化的規範や社会的な不合理の権威と戦いつつ、生産的に生き続けていくうちに、自分の運命に出会える時がくる。天職に出会えるといってもよい。人間は自分の欲しているものを欲することができた瞬間に、生きていることの真の喜びを得ることができる。