卒業論文 『自己実現への過程』 35 ⅳ退行的権威主義者の世界 彼らに特徴的な人間関係を「われわれ関係」と名づけます。 彼らにとってはわれわれという仲間集団が、それ自体完結したすべての世界になっています。だから彼らはウチとソトという意識がとても強い。ソトに対して彼らは、ヨソ者を故意に区別したり、ヨソ者に対して排他性を誇示したり、無関心な態度をとる。またウチに対して彼らは、たえざる人間接触により、感情的な結びつきをつくる。そして彼らは、こうした仲間意識に安定感を得ているのです。