私は、その後、エーリッヒ・フロム、ルートヴィッヒ・ビンスワンガー、マルティン・ハイデッガー、など実存主義的な心理学者、哲学者の考えを取り入れ、自分の掴んだ世界観を表現した。あともう一人、マルティン・ブーバーも忘れてはならない。
私は、自分なりの自己実現を卒論として、仕上げたのだ。
これは、心理学の卒論なのか?という疑問は、私にもあったが、『自己実現』という概念自体、心理学の枠を越えていたのだから、仕方のないことだ。
卒論の提出後、日が経ってから、口頭試問がある。
私が、先ず卒論の要約を発表した。
それを受けて教授は言った。「人生いかに生くべきかの答えが出てる。君は自己実現したのかね?」と。
教授は私の卒論を読んで、自己実現していなければ、この論文は書けないと、思ったようだ。
私は、教授の質問に「はい!」と答えた!!