そもそも『自己実現』をどうやって見つけたか??
私は、大学の講義で、習った覚えはない。
人間は、何のために生きているのか?幸福を求めて生きているのか?とか、いろいろ考えていた。
ただ、目標を達成した途端に退屈になってしまうようなものは、人生の目標ではないと、考えていた。
卒論のテーマを求めて、いろいろ、本を読んだ。研究室の図書で借りたゴールドシュタイン『人間―その病理学的考察』という本の中に、『自己実現』が出てきたかもしれない。
プラトンの『ゴルギアス』を読むようになったきっかけは、高校の、「倫社」の教科書だ。
人生に悩み始めてから、高校の「倫社」の教科書に戻ろうと思ったのだ。
巻末に、「思想家とその言葉」が載っていて、プラトンの『ゴルギアス』も載っていたのだ。
ソクラテス「ほんの少しでも分別のある人間なら、誰であろうと、そのこと以上にもっと真剣になれることが、他にいったい何があろうか、・・・その事柄とはつまり、人生、いかに生くべきか、ということなのだ。」 プラトン著 『ゴルギアス』 岩波文庫 p172
ソクラテス「いったい、どれほどの時間を生きながらえるかという、そういうことを、少なくとも真実の男子たる者は、問題にすべきではない・・・つまり生命に執着してはならない・・・いな、それらのことについては神様に一任し、・・・その次に来る問題、すなわち、これから生きるはずの時間を、どうしたなら最もよく生きることができるかという、そのことのほうを考えてみるべきだからである。」 プラトン著 『ゴルギアス』 岩波文庫 pp207~208