リバプール vs マンチェスターシティ 1-1
この試合で、背番号3を付けた31歳の日本人はフル出場。
ファンが選ぶ「MVP」にも選ばれた、まさに獅子奮迅の活躍を見せた。
得意の守備では「デュエル王」の名に恥じぬ勇猛果敢なアタックを何度も見せる。
秀逸なのが、相手がボールをコントロールする瞬間には強くいき、
ボールが支配されそうであればウェイトしながらコースを切る。
一人で広い中盤を任されているにも関わらず「時間」の使い方がとてつもなくうまい。
それにより味方と連動した守備が可能となり、自身や、味方が奪い返すシーンを何度となく作りだした。
これは信頼関係によるものが大きい。
遠藤なら相手の「時間」を止めてくれる。
そう信じれるから彼がアタックした場所にソボスライやマックアリスターという世界の名手が安心して近寄れる。
なぜなら彼のそばに居れば「不安定なボール」がこぼれてきて、カウンターのチャンスとなるのだから。
相手のチャンスのはずなのに、自軍にとって「おいしい」ボールにしてくれる存在。
それが遠藤だ。
さらに攻撃に移った際には実に丁寧な右足インサイドでのパスを供給。
変なことをしない。
これも信頼を生む。
彼は確実に周囲の味方に届けてくれる。
しかも自分が苦しい状況(敵に囲まれている)をいとわないので、
相手を引き付けた状態で、楽な状態の味方にボールが渡る。
その「楽な状態」となっている味方を探すのが抜群にうまい。
バックパスだけではなく斜め前でも逆サイドでも、FWでも。
誰か楽な状態になっている味方が居ればそこに届ける。
インサイドキックで。
彼は努力家だ。
秀才タイプには見えない。
しかし、本当にすさまじい事をやってのけている。
いくつあっても称賛の言葉は足りない。
前半終了間際の縦パスや、ロングパスを出しながら奪われたシーンでも、
「自分が奪い返せば問題ない」と言わんばかりに
デブライネから、ロドリから、ボールを狩ってしまうシーンはもはや爽快だった。
今後日本代表の「アンカー」はハードルが上がるだろう。
何せ攻守に「世界最高」の1戦でこれだけのインパクトを残す選手がいるのだから。
そして、遠藤を超える選手が易々と出てくるようになったとき。
その時、日本はW杯の「上」を目指している、のだろう。
それにしてもこの試合の遠藤のインパクトは凄すぎた。
見ていない人はぜひ遠藤のハイライトだけでも見てほしい。
そしてサガン鳥栖に言いたい。
河原よ!遠藤になれ!!
福田よ!堀米よ! マックアリスターになるのだ!!