ついに開幕したブラジルW杯

母国開催で優勝も当たり前、との雰囲気すらあるブラジル。
だが直前の試合でセルビアに苦戦したのが気がかり。

個人的にブラジルが優勝するには足りないものが2つあると思っている。
FWのキープ力と 「10番」オスカルの貧弱さだ。

■試合展開
試合は(思わぬ?)厳しい展開で、クロアチアが厳しく当たる。
しっかりとした4-4ラインを組んで、つるべの動きで一人はチェックにいく。

ときにはFWも下がってラインに加わり、それでもDFがずるずる下がることはない。

非常に見ごたえのある守備戦術であった。
その代わり攻撃はややカウンター頼み。

頼みのモドリッチがなんとかキープして、好調のペリシッチのクロスから得点を狙う。

マンジュキッチが出場停止でさらにボランチにラキティッチなど
かなりパスサッカーを色濃くさせたメンバーでありながら
これほどの守備力を発揮するのは見事だった。

さらに幸運なことに、クロスがマルセロのOGを誘って1-0.

完璧な試合運びを見せる。


しかし、、、


ここからオスカルの覚醒が始まった。
プレミアで鍛えられたあたりの強さと負けん気の強さ。

脆弱な少年は屈強なファイターになっていた。
オスカルの粘りから、ネイマールに繋がり、見事なミドルレンジのシュート。

これで1-1となり、前半を終える。

後半、メンバーを代えながらお互いに拮抗した試合が進む。
そんな中、疑惑の判定が生まれる。

フレッジがPA内で腕を絡まれて派手に倒れてPK。
これをネイマールが再び決めて2-1。


非常に難しいジャッジであり、ややブラジルよりであったのは間違いない。
だが、これが基準だという明確なラインを設けて下した判定に敬意を表したい。

そしてフレッジの倒れ方の「巧さ」

さらに加えるならば、終盤のクロアチアの猛攻も、
DルイスやTシウバは、手をわざわざ後ろに組んでのスライディングをしている。

手が相手にかかるリスクや審判への印象。
さらに、ハンドになりかねないことへのリスク回避か。

多少の動きにくさはあるかもしれないが、
あのDルイスの守り方に、審判や今回のジャッジへの対策
そしてプロ意識というものを見た気がする。


試合はそれでも対抗していたクロアチアだが
最後にオスカルの素晴らしい突破から、
タイミングを外してコースもほとんどないところから
つま先でのキックでゴール。

何よりもオスカルの覚醒と戦う気持ちを呼びおこしたことで
クロアチアの先制点は寝た子を起こす結果となったのか…


■ブラジルの今後。
これで優勝間違いなし、とは言えないまでも
懸念のうち一つは解消された。
正直オスカルがここまでとは思ってなかった(失礼

それでも1トップのフレッジの力不足やフッキの噛み合わなさは気になる。
まぁDFとボランチの屈強さである程度は計算できるだろう。

完全な個人技のメッシのアルゼンチンや、
ゲーゲンプレスのドイツ、
そして究極のポゼッションのスペイン…

今度は誰が上り詰めるのか?