日本 VS サウジ 5-0(岡崎3 前田2)





前提:グループリーグ敗退が決まっているサウジ


   引き分け以上で勝ち抜けが決まる日本。


   本田と松井は怪我で離脱。





スタメン


西川 


内田 吉田 今野 長友


長谷部 遠藤


香川 柏木 岡崎


前田








収穫:


岡崎と遠藤の連携が素晴らしい。


前田が何気に空けたスペースに岡崎は必ず走り込む。


前2試合で足りなかった部分。


そしてそこにぴたりと通す遠藤。


内田も良く狙っていた。


精度が追いついてないけど、意識がある事は大事。


遠藤のパス精度は、このレベルのプレッシャーなら世界レベル。





そして岡崎の献身的な守備と運動量、裏へぬける動きはスランプ知らず。


その上で今日はゴール前の落ち着き、ひらめきもあって


まさに絶好調。





裏に抜けた瞬間に遠藤が通した1点目。


GKを冷静にかわしてのゴール。


香川からのハイクロスをファーから走り込んでのヘッド。





前線で粘って前田に預けてからのリターンを


振り向きざまの3点目。。。


3点目は香川、松井でも出来無さそうなスピード感だった。





相手が弱かった、運動量が少なかった事を差し引いても


今日は収穫だらけ。





柏木は、山田直と同じく、中盤のリンクマンになれる。


彼自身も実は巧い事が重要。


簡単に繋ぎつつ、実は難しいプレーも出来る。


もう少し後ろでの守備が上手くなれば遠藤の代わりになれそう。


その遠藤との違いは縦パス。


遠藤は攻撃のスイッチを入れる縦パスが上手い。





日本の3点目はゆったりとしたパス回しから


遠藤の縦パスを合図に柏木から長友と繋がりクロスを前田。


緩急の使い分けが見事だった。








懸念点:


このレベルでもミドルシュート打たれ放題なのは気がかり。


長谷部、遠藤ともにハイレベルなボランチだが、本当の強豪相手に


アンカー(守備用の中盤)が必要か不要か悩みそう。


少なくとも本田、香川、松井と並べると、


実は後ろでの守備が得意なのは松井だけ。


本田は前へのプレスは巧いが後ろでの守備は不安。。。





フィジカル的にも前も後ろも出来るレベルに為って欲しい。


それこそジェラードのように。





松井の年齢を考えると岡崎の安定感は安心材料。


となると問題は香川。


守備が軽い彼をどこでどう使うのか?





守備の問題はアンカーを置けば解決しそうだが、


そうすると岡崎、本田、松井、から誰かを外す必要がある。








監督の意向:


この試合本田が出れないにも関わらず香川をサイドに置いた。


中央のほうがフィジカル的に難しい(囲まれる)と考えたのか


それとも、サイドでの守備を覚えさせたいのか。


自分的には後者だと想っている。





香川が松井、大久保並みに守備を覚えれば


日本にとっては武器になる。





若い彼に全てを背負わす必要もなく、


苦しい処は本田、長谷部にキープしてもらって


香川はサイドでフリーなときに仕事してもいいし、


中に入って長友を使ってもいい。





気楽にいいんだよ?っていう監督のメッセージだと感じた。


本人は点が取れない事にプレッシャーを感じてそうだが。





香川をトップ下にすると、すぐに動いてしまうので


カウンターの時は抜群の働きをするが、


相手が引いていて一回キープして攻め込む場合難しい。





相手が格下だと岡崎、柏木のようにシンプルに繋いでゴール前に


飛び出すほうがハマるのだろう。


逆に相手が強いと、松井、岡崎のように攻守に走れる事が必要。


また本田、松井のように何かしらの武器(フィジカルやテクニック)で


タメを作れる選手が必要。





香川の使い方は悩ましいところだが、弱い相手に着実に勝ちきる代表も


久しぶりに見た気がする。





前半の日本は実に素晴らしかった。





前田は、、、





あと少しだけプレースピードを上げれば世界でも通用しそう。


Jリーグに慣れてしまっている感覚を変えなければ


せっかくの技術も宝の持ち腐れな気がする。





長くなったけど


これだけ前向きに考えれる代表も久しぶりだ^^)





ザックは 当たり前に当たり前のチームを作ろうとしてる。


日本の選手を(盲目でも放置でもなく)信頼しているのだろう。





今日の試合では、香川ではなく柏木をトップ下に置いた事に意図を感じた。


つまり前後に動ける選手こそがトップ下だ、、、と。





そしてサイドのどちらかがFWの代わりをするんだという事。





攻める時は


4-2-2-2


として、トップ下とFWに上がらなかったサイドの選手が2トップに当てる。


もしくはSBの攻め上がりを待ってセンタリングから攻める。





組み立ての際はトップ下が下がって前を向いてゲームを作る。


4-2-1-2-1


中間のポジションでフリーになった選手がゲームを作る。


もっと下がってくれば遠藤か長谷部が前で起点ともなれる。





実に普通だ。普通だけど真新しい。


それだけ日本は普通のサッカーをしてこなかったのだな。





そして本当は守る時は、4-4がバランスが良いのだが、


そのためには両サイドが下がる必要がある。


ここが松井、岡崎だと出来る。


香川、本田だと出来ない(というかやらない)





4-3で守るならいっそ3-4で守ったほうがいい。


中盤が足りないとミドルシュートを撃たれるから。





という事で最初に戻る。





強豪国相手の対策は別にあるのか、


このままいくのか、、、





いずれにせよ長所も短所も実に分かりやすい代表。





先が楽しみだ^^)