日清食品ホールディングスと東大の研究グループが、本物の肉に近い食感を持つ培養肉を作ることに成功したそうですね。
牛肉由来の筋細胞を用いて、サイコロステーキ状のウシ筋組織の作製に世界で初めて成功したとのこと。
それで思い出したのが、パートナーが持っている楳図かずおのマンガ「14歳」。
この中にはチキン製造会社が登場し、とりのササミの細胞を培養して人工のとり肉を作っていますが、
主人公のチキン・ジョージは、このササミ細胞が突然変異を起こして誕生するのです。
動物を代表して生まれてきたチキン・ジョージは、動物を人間から解放するため、動物を連れて宇宙へ脱出する計画を立てますが。。
さて「14歳」には、培養肉以外にも色々と興味深いことが描かれています。
まず、女子中学生が「外の空気、からだに悪いわよ!」と言って急いで地下街に入るシーンがありますが、
これは、今の地球の大気が放射能などに汚染されていることと似ています。
それから、強大な権力を持つグランド・マスター(最高位)のローズ様という女王のような男性(?)が登場します。
経済界の実業家で、世界の影の黒幕のローズ様は、美貌を保つため、乳幼児を生きたまま機械に入れ、上質の若返りクリームを作らせるのです。
これは、サタニスト(悪魔崇拝者)たちが、子どもを生け贄にしている話を連想させます。
また、「モノ」と呼ばれる人造人間が作られ、過激なプロレスに登場したり。
世界中の植物が次々と枯れ始めたり。
「14歳」に描かれている事柄のいくつかは現実に近いし、画家や漫画家などの芸術家は、先を見通す能力に長けているような気がします。
「14歳」のラストに、
「ぼく達の宇宙はムシだった!!」
「このムシの幼虫を助ければ、ぼく達の宇宙が助かるんだ!!」
という場面があります。
楳図さんは「14歳」を最後に執筆をやめたそうですが、もう全て書き尽くしたという気持ちだったのかもしれません。。