先日、NHKの番組「ラストディズ」の中で、
松田優作を取り上げていた。
俳優・香川照之が、優作の生家を訪ねたりしながら、生い立ちを探る。
ハリウッドにも赴き、「ブラックレイン」のロケ地にも行っていた。
やはり、この手の番組をつくったら、骨太のものをつくるのがNHK。
改めて、不世出の俳優・松田優作の魅力が、ヒシヒシと感じられた。
「ラストディズ」・・・最後のとき
1989年3月、4ヵ月半に及ぶ撮影を終え、「ブラックレイン」は、クランクアップ。
映画は、10月に公開される。
それからわずか1ヶ月後、優作は膀胱がんで亡くなる。
命日は、11月6日。
病魔に冒されながら、最後の力を振り絞り、映画に情熱を注いだ松田優作。
実は、優作と同じ命日、11月6日に亡くなった役者がいることをご存知だろうか??
■ 金子正次(享年33)
俳優・脚本家 金子正次・・・
金子が主役を演じた映画「竜二」は、1983年に公開された。
この映画は、いわゆる自主映画で、当時無名だった金子が、自ら脚本を書き上げ、
資金を集め、完成させた。
低予算の映画ではあるが、金子の演技が光る、シブい映画である。
映画が完成して、さあこれから公開というタイミングで、金子はこの世を去る。
クランクインする前から、金子は胃がんに冒されていた。
「竜二」は、ブルーリボン賞を受賞して、映画として大きな脚光を浴びる。
金子が入院している病院に、優作も駆けつけ、優作に看取られながら、
金子は亡くなった。
実は、金子と優作は、生前から親交があった。
当時大スターだった優作と、まったく無名の金子正次。
命を削って映画完成に身を投じた二人の役者。
1983年11月6日、金子正次没(享年33)
その6年後、1989年11月6日、松田優作没(享年39)
二人は、年齢も同じだった。
役者という得体の知れない魔物にとりつかれ、己の信念を貫いた二人の「龍と虎」
優作が亡くなった1989年は、年号が昭和から平成になった年。
優作の死は、昭和最後のドラマだったかもしれない・・・


