そして深海に漂う。
朝、5時の東京はとてもミステリアスで
スリルがあると思う。
月は蒼白からオレンジに変わり
まるで夕焼けのようになっていて
太陽が地平線に消えて行く時と同じだった。
アフリカのサバンナの夕日をずっと以前に
見たことがあるけれど
東京のオレンジ色の月の沈む様子は
それに近いものがある。
オレンジジュースを冷蔵庫から取り出して
コップに注ぎ朝を感じた。
彼が寝返りを打ち身体を向けて来たので、
裸になったペニスをまた見てしまう。
シンボルは、いつも力が漲っていて
逞しいものだったから
私は、どんどん彼に男と言うものを
教えられてしまっていて
すっかり淫乱になっていた。
でもどうして男は、女に娼婦になることを求めて
淑女を求めるのでしょう。
彼と付き合うようになって、
恋する女を演じることの難しさを
学ぶことが多くなったと思う。