その昔、イケてるミュージシャン達が愛してやまないアパレルブランドがありました。

グラニー・テイクス・ア・トリップ、60年代のロンドンで最初のサイケデリックブランドです。

あえて直訳すると「おばあちゃん、旅に出る」ですか。絵本のタイトルみたいで可愛いじゃないの。


GRANNY TAKES A TRIP、という日本のバンドもいます。《愛しすぎたから》というシングルで80年代にデビュー。元SOFT BALLETの森岡賢が在籍していました。モリケン、品のある人でしたよね。

また話逸れますけど、モリケンのご尊父は森岡賢一郎という作曲家で、往年のヒット曲をバンバン出した超御大です。加山雄三《君といつまでも》、内山田洋とクール・ファイブ《長崎は今日も雨だった》《そして、神戸》、ジャッキー吉川とブルー・コメッツ《ブルー・シャトウ》、小柳ルミ子《わたしの城下町》、などなど。

モリケンのお姉さんは芸術家、弟はギタリスト森岡慶。アーティスティックな一家です。

いや、私が今日書きたいのは、モリケンのいたバンドのことじゃなくて、The PURPLE GANGというバンドのお話です。





さて、まずはアパレルの方のグラニーですけども、前述のとおりイケてるミュージシャン御用達でした。ポール・スミスや、マルコム・マクラーレンとヴィヴィアン・ウェストウッドに先駆けた、画期的なブランドでした。

ロジャー・テイラーも、ブランドのモデルをやったりしてますね。


この写真、見たことのある方も多いのでは?

右側の註釈を拡大すると、このシャツがグラニーのものだとわかります。


ファッションと音楽は、いつの時代も切っても切り離せない間柄。当然、影響を受けるバンドが出てきます。

とあるスキッフル・バンドが、自分たちの方向性を変更するにあたって、The PURPLE GANGとバンド名を変更、グラニーにちなんでそのまんまの《Granny Takes a Trip》をレコーディングします。



ところが、です。BBCは曲のタイトルにあるTripの単語にイチャモンをつけます。トリップ=LSDでぶっ飛んじゃってる、という想像ができるから国民がキケン!BBCでは放送しないよ!と言いました。

今でこそ言いがかりとも思いますが、60年代後半はLSDに影響を受けたThe BEATLES《revolver》を始め、音楽シーンやヒッピーたちの間でLSDが大ブームでした。LSDが禁止薬物になったり、という背景もある中、BBCがTripに過剰反応したのもわからんでもない気もします。


BBCで放送禁止となった《Granny Takes a Trip》を含むアルバム〔The Purple Gang Strikes〕は、2003年に再販されました。

放送禁止になったのは何もTripだけのせいではなく、リードヴォーカルのピート・ウォーカーが「ルシファー」と呼ばれていたことも一因のようです。

魔王のTripじゃあねぇ…。



ロジャーとフレディの古着屋でもグラニーを扱ってたんだろうなー、なんて思ったりする明日は、フレディの誕生日でした。

ロジャーの誕生日にすら何も書かなかったのに、2年続けてフレディの誕生日はブログを書く私…。