
※(昔の恋を告白した夫)
「その女性とは深い関係はなかった。あまりに深く愛し過ぎたから…。」
ロサンゼルスの豪華な家で暮らすTVプロデューサーのポール(ジョーン・コネリー)と料理研究家のハンナ(ジーナ・ローランズ)は、結婚生活40年目を迎える熟年カップルだ。社会的な地位にも、子供にも恵まれ、大きな犬がかたわらにいる暮らし。しかし、幸福を絵に描いたようなふたりにも苦い過去の思い出があった。ポールはテレビの仕事を通じて知り合った女性を愛してしまった
のだ。ポールは今も彼女の写真を大切そうに持っている。妻ハンナには、夫のかつての過ちが許せない。夫にきつい言葉を投げかけ、過去の愛の真相を問いつめる。「その女性と深い関係はなかった。あまりにも深く愛し過ぎたからだ」。そんな言葉を聞いて、ますます嫉妬を強めるハンナ。「でも、彼女を愛することで君への愛がより深まった」。ふたりは共に過ごした長い人生をかみしめていた。

※(秘密をかかえて傷ついた魂)
「僕を愛しちゃいけない
。君を愛しているから…。」
女優の卵で恋をするのが大好きなジョーン(アンジェリーナ・ジョリー)がキーナン(ライアン・フィリップ)に出会ったのは、ナイトクラブの騒音の中だ。恋人と電話で別れ話をするジョーンにキーナンは小銭をかして暮れた。早口で毒舌家のジョーンは恋をするのが大好き。彼女は目の悪い猫と一緒に暮らしていた。ナイーブで無口なキーナンに次第に思いを寄せるようになるが、彼はなかなか心を開かない。デートはしない主義だと言
い放つ。映画に一緒に行き、知人に車をわざと盗ませるが、彼の態度は変わらない。しかし、ジョーンの情熱は、やがて、少しづつキーナンを揺り動かす。彼は誰にも言えない秘密を打ち明ける。傷ついた魂を抱えながら生きる彼だったが、生命力あふれるジョーンと出会い、新しい人生を歩む気になった。
愛を求め、何かを探す夜の恋人たち
「一曲踊らないか。ただその一言を待っていた…。」

※グレイシー(マデリーン・ストウ)は結婚15年目を迎える。しかし、夫との間には子供もなく、犬が子供のかわりになっている。夫婦の絆は、今では希薄なものとなり、グレイシーは夫をルームメイトと呼んでいた。家庭以外の場所に快楽を求め、今では同じ家庭持ちの牧師ロジャー(アンソニー・エドワーズ)との気ままな情事にふけっている。セックス以外の感情は何もない。そんなクールな関係を彼女は気にいっていたが、ロジャーの方は今ではグレイシーを本気で愛し始めていた。
※(自分を捜す男)
「実生活のウソより即興のほうがうまくなった…。」
激しい雨が降る夜、ヒュー(デニス・クエイド)はあるバーに入っていった。そこで隣にすわった女性に悲しい身の上話をする。妻が死に、仕事も失った。バーやホテルのラウンジでそんな哀しい作り話を告白するのが、今では彼の日課になっていた。時には同情してくれる女性もいた。バーで知り合った弁護士(ナスターシャ・キンスキー)は酔った彼のために帰りの車の心配までしてくれ
た。実は演劇の即興教室での課題をこなしていただけだが、彼は日常生活の嘘より即興の作り話の方がうまくなっていく自分がこわかった。
※(心に“思い出”という鍵をかけた女)
「あなたはいい人だけどじつは問題があるの。あなたのことを好きになったの。」
舞台演出家のメレディス(ジリアン・アンダーソン)は恋には臆病。彼女のもっかのルームメイトは大きな犬だけ。かつての結婚していた夫は同性愛に走り、以後、恋愛に
先で知り合った離婚歴のある建築家トレント(ジョン・スチュアート)は彼女にひかれ、デートに誘い出すが、彼女のかたくなな態度はくずれない。自宅にトレントをディナーに招待した時も口論になってしまった。女性に理解のあるトレントはあまりにも完璧すぎて、逆に警戒心を抱かせる。しかし、メレディスの舞台の打ち明けパーティでふたりは再会する。今度はメレディスを自分の家に招待するトレント。恋にとびこめない不器用なメレディスをトレントは優しく包み込んみ、ふたりの関係は静かに変化し
てゆく..
※(死んでゆく息子を見守る母)
「ずっと昔あなたがまだお腹にいた時、陣痛が始まったの。また痛んできたわ。」
同性愛者マーク(ジェイ・モーア)はエイズに感染し、死期が迫っていた。病院にかけつけた母親ミルドレット(エレン・バーステイン)は息子のやつれた姿に心を痛める。死を目前に控え、母親の期待に応えられなかった自分について語り始めるマーク。母も父親とのかつての思い出を息子に
語る。ふたりは残された時間の中でじっくり愛を確認し合った。
遂にポールとハンナの結婚40周年記念パーティの日がやってくる。家族や友人たちがふたりを温かく祝福した。「もう一度人生を歩むのなら、君と同じ人生を」。ポールはハンナにそんな温かい言葉を捧げる。そこには意外な顔ぶれが集まり、ダンスミュージックの演奏が始まった…。

※
ショートショートに話しが交差しながら進むので、
アンジーのところしか興味無かったから録画だったら他は早送りしたかも?
※
最後に皆集合~って家族でした。
『マイ・ハート,マイ・ラブ』/"PLAYING BY HEART"
1999年/アメリカ/121分/カラー/スコープサイズ/ドルビーデジタル/字幕翻訳:栗原とみ子
◇製作・監督・脚本:ウィラード・キャロル/◇製作:メグ・リーベルマン/◇製作総指揮:ガイ・イースト/◇音楽:ジョン・バリー ◇インターメディア・フィルムズ&ミラマックス・フィルムズ提供/モルフェウス・ハイベリオン・プロダクション共同提供/オリジナル・サウンドトラック:東芝EMI/スコア・サウンドトラック:ユニバーサル・ミュージック/ノベライズ:東京学参/ギャガ・ヒューマックス共同配給
◇キャスト:ショーン・コネリー、マデリーン・ストウ、アンジェリーナ・ジョリー、ライアン・フィリップ、ジーナ・ローランズ、デニス・クエイド、ジリアン・アンダーソン、アンソニー・エドワーズ、ジョン・スチュアート、エレン・バースティン、ジェイ・モーア
■人生は誰でも全員が主役…
幸福を求め続ける11人の11通りの幸せ探し