どこかのお宅の、嫁&姑バトル~心にしみる話~ | やっぱり馬が好き~ふろむオーストラリア~

どこかのお宅の、嫁&姑バトル~心にしみる話~

とある投稿の抜粋です (^-^)



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ウチの嫁は、いけ好かない女です。


休みに息子夫婦が孫を連れて遊びに来ました。
挨拶もそこそこにリビングのソファーにドッテ~ッと座り込み高々と脚を組む嫁。

のっけから偉っそうに。

月一度のペースで孫の顔を見せに三人で遊びに来てくれるのは私にとって有りがたいことなのですが、どうも私はこの嫁と反りが合いません。
向こうも私を面倒くさいババアくらいに見ているんでしょう。

嫌々ながら来てやっている、という態度を露骨に表す、いけ好かない嫁ですから私もこの女に意地悪をしてやります。


「暑かったでしょう? 私もバテバテ。今日の夕飯はお願いしてもいい?」

嫁の手料理を私は食べたことがありませんけれど、この手の女は決まって料理ベタ。息子は嫁の料理を褒めますが、それは私を安心させるため。

それくらいの察しはつきます。


「えぇ? じゃ、なんか、宅配頼まない? ピザとかお寿司とか」と嫁。

「私は餃子が食べたいかな。あなたの餃子、美味しいって聞いたわよぉ」

嫁の視線が硬直します。ザマ見ろ。

日が暮れて食卓に並んだ嫁の手料理。大皿に整列する餃子、副菜、汁物!

これだけの料理を使い慣れないキッチンで、
しかも短時間に、手早く仕上げてしまうこの女、いったい何者?

食べるまでもない、美味しいに決まってる。私の意地悪失敗。だからせめて、
「まあ、美味しそう、でも、やっぱりお寿司の方がさっぱりいただけたかしら。ねえ?」と嫌味を一言。

このようにして、私と嫁との間にできた溝はさらに深まっていくのでしょう。
仕方のないことでしょうかねぇ。



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良い人ぶらず、他人行儀が良い。


息子が結婚したときにそう決めたつもりでした。

結婚をして間も無い頃に息子夫婦が我が家で大喧嘩をしました。
嫁には遠慮があったのでしょう。当時は膝を揃えてソファーに浅目に腰掛けておりましたが、身を乗り出すようにして二人は喧嘩を。


この喧嘩をボクシングの試合に例えるなら、ロープ際に追われ防戦一方の息子を、容赦なく滅多打ちにする嫁、といったところでしょうか。

あの、やんちゃだった息子がこの低姿勢。しかも息子の奴、有ろう事か喧嘩の最中に、チラチラとこちらを見ながら「彼女、子供だろ?」みたいに取り繕ってます。情けない。


「ねえ、お母さんをチラチラ見るの止めてくれない? そのやれやれ、みたいなのって腹立つんだけど」

言われてるし。


「お母さん、私が悪いですか?」私に向き直り断固たる口調で訴える嫁。
息子に非有り、しかし嫁も、喧嘩にそこまで圧勝するか。

「どっちもどっち。そろそろ仲直りしたら?」と他人行儀に私が言うと


はぁん? てな表情の嫁。そしてソファーに深々と身を預けると、高々と脚を組み私を一瞥。失望しました、と。
こ、この嫁、いけ好かない女だ。ふん、見ていろ。



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この週末に嫁と孫が2人で泊まりに来ます。

息子はどこかに出張中。


「無理することないから、また今度でいいよ?」と電話口の嫁に言うと。


「月初でしょ? 行くって」



「ゲショ?」夏至のことか?

「げっしょ、月の初め。いつも月初に行くって決めてるから」と無愛想な嫁の声。

月曜日は歯医者に行く日、みたいなもんか。この女はいつも露骨だ。
「わかったよ。楽しみに待ってる、月初だし」


こっちの「じゃ」を待たずにツーッと途切れる通話。
「じゃあね」と一応声に出して切れた電話に言ってみる。
月初か。月初に来るのか。キツイなあ。サシだって・・

皆さんなら、この嫁とどんなことを話しますか?



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3人で夕食を囲みながらコトッとかカタッとか、箸や器の鳴る音ばかりが神妙に聞こえてきます。

「テレビつける?」と私が言うと、食事中のテレビはダメだから、と嫁。お孫ちゃんも心得た様子。ぐずりません。


ちゃんとお茄子も食べな、皿の脇に避けた茄子を嫁が箸で摘むと、お孫ちゃんはお口をあ~ん。ぽいと放り込まれ、ホッペをモグモグさせながら大満足のお孫ちゃん。見つめる嫁は母の笑み。二人の何気ない普段の様子に、私の胸は熱くなる。息子がいればいつもはもう少しガサツだ。

「飲み比べしない?」と私が提案すると、比べてどうなるのか、と嫁に言われ、まあ確かに、と私も納得。

「でも、ちょっと飲む?」と嫁「この子が寝てから」

お孫ちゃんを寝かしつけ、寝息のとどくところに小振りの卓を広げ二人で日本酒をいただきました。肴はお孫ちゃんの寝顔です。

見ると嫁の顔はもう真っ赤。疲れてるんだ。

そろそろあなたも寝なさい、卓を離れ私はキッチンで洗い物を。

部屋に戻るとソファーの上で嫁はクッションを抱き、森の小動物みたいに丸くなって小さな寝息をたてています。

もう少しだけ、ここから嫁を見ていよう。



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《半年後》



部屋の隅でむっつりと、文庫本を睨む嫁。頁を捲る音が荒っぽくて不気味だ。
元旦から嫁は地雷のように機嫌がわるい。

そんな女房に臆したか、息子はそそくさとパチンコ屋へ。

私はというと、部屋のこっちでお孫ちゃんとふたり仲良くカニカニごっこ

(人差し指と中指でちょきちょきしながらホッペやくすぐったいところを摘むだけの遊び)をしておりました。


ビビりの息子に比べ、お孫ちゃんは無邪気そのもの。ちっちゃな体をよじりながら、か~に~か~に~、と笑い転げます。

「お母さん、それってカニじゃないから」

ふいに背後から棘のある声。ヒッとなる。けど嫁を無視。


「ねえってば、ウチではカニはこうだから」


うるさいなもう。しかたなく振り返ると、嫁は、親指と他の四本の指でハサミの真似をしています。それはもうちょきちょきというよりグニグニ。


この嫁、ひょっとして。

包丁や菜箸は小器用に使えても、人差し指と中指のちょきちょきが苦手とか? 実はウチの嫁、思いのほか手先が不器用?

私はこらえきれずブッと吹き出す。きょとんとする嫁を尻目に、涙がこぼれるほど、初笑い。



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すき焼きを4人で囲むお正月。


「正月っていいよなあ」しんみりと息子が言います。


私はうどんをすき焼き鍋に放り込む。すき焼きはうどんでしめるのが道理。
すると嫁がずいぶんと恨めしそうに、

「お餅のこと忘れてるでしょう」などと言う。


もち? 餅? ウチはお正月に餅を食べる習慣がありません。

雑煮もほうとうでいただきます。

「前にお餅って言ったよね。うどんよりお餅がいいって。すっごく楽しみにしてたんですけど、すき焼きのお餅」


そういえば、すき焼きに餅入れたい、みたいなことを去年のお正月くらいに聞いたかも。


「忘れてるし」ふてくされる嫁。


気まずい時間が一秒、二秒。沈黙する食卓。
うどんがぐつぐつ煮えてきた。

「お鏡のちっちゃいやつは?」苦しまぎれに訊いてみる。
「それって神様のお餅だよね」


取りつく島もない。
うどんはぐつぐつ。
「オレ買ってこようか。コンビニなら売ってるだろ」


横から息子がぽつりと言います。
そーゆーことは早く言え。

ぐつぐつぐつぐつ、うどんは食べごろ。やむなく私は鍋の火を止め、嫁の餅をしばし待つ。

息子よ、走れ!



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お正月2日の夜に

息子とお孫ちゃんはのんびりお風呂にはいっています。

私はキッチンで洗いものを。

雑然と、シンクに積まれた四人分の茶碗と、皿や箸。
明日になればみんな帰っちゃうのか、そう思うと、面倒なはずの片付けも、ダメだ、妙に感傷的になってしまう。

お孫ちゃんのちっちゃくて可愛らしいお箸と鉛筆みたいな息子の箸。

嫁の箸は華奢で、つんと澄ましてるし。
これらはどれも家族の食器だ。家族みんながここにいる。

嫁が隣にすっと立つ。
「拭こうか」
「いいよ、休んでなよ」
ふうん、と嫁。ちゃかすような嫁の視線を頬に感じる。


「なによ」私がつっけんどんに言うと、嫁はもう一度、ふうん。
「だからなに」
「ひょっとして寂しかったりとか?」


なに言ってんだこの女は。いきなり。


「べつに」と私は強がってみせる。
「そうだ、お餅買っといてよ。来月すき焼きやり直そうよ」
「わかった」
「それと来年のお正月は私のお餅忘れないでね」
「わかってる」
「口数少ないし。やっぱ寂しいんだ」


お、おだまり、私は嫁を尻で押す。嫁はカラカラと笑う。

ウチの嫁ったら、いけ好かない女です。まったく。


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お正月、3日の朝

青く澄んだ空の下、私は三人の背中を見送ります。

嫁の手をしっかりと握るお孫ちゃん。
トコトコと歩きながら何度も振り返り愛らしく手を振ってくれます。

今年もきっといつものように、
向こうの角を曲がるところで息子は私を振り返る。


そして嫁は、こそりともこちらを見ないだろう。
冷淡なのか面倒なのか、それとも
私の気持ちが湿らないよう、気遣ってくれているのか。

いずれにせよ、別れしなの淡白な嫁の後姿が私にはありがたい。あたたかい。
三人が角に差し掛かり、私は心のなかで嫁に手を振る。

またいつか、このまえみたいにサシで飲もうね。

嫁もチラリとこっちを見て軽く手を上げる。

あ? 今日は振り向くわけ? なんだそりゃ。



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読み終わったあと「フフフ」ってなりませんか?





ご訪問ありがとうございました o(^▽^)o















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