不思議な彼。① | のぶろんの秘密基地

のぶろんの秘密基地

Negiccoと東京女子流をメインにしつつ
はぁぽんちゃあ…

真夜中。



私は1人、暗くも明るい街を歩く。




何も持たず、





ただ、体ひとつ。



他はいらない。それだけで充分だったから。



通りすぎる大人達からは、お酒の臭いがした。



男と男。男と女。女と女と女。男と女。男と男と男と女。女と女。





みんな顔を赤くして、だらしない。








あなたを見つけるのには、それ程時間は掛からなかった。



通りから少し外れた流行らなそうなコンビニ。そこにあなたは立っていた。




肩幅があるのか、腰が細いのか、不格好な体格に飾り気の無いプリントの入った白いTシャツ。




なんて不細工、そう思ったけれどその時、






私はあなたに決めたの。





理由は簡単。すぐに私の物になると思ったから。




私のカラッポのカラダを満たしてくれると思ったから。









もう、何でもよかった。




良くないと分かっていても、やめられなかった。


もう、止まらなかった。





見回すと、店に人はいなかった。




レジにも誰もいない。


思わず私はあなたを掴んで外に飛び出した。




心の中で、




私は誰かに謝った。



男と女が


コンビニに入っていく。