思い出すんよね。もう何度もね。

特にテレビとかで雰囲気似てる女子高生とか見ると。

 

あの時、高2の夏服に切り替えが始まる直前くらいの朝。

1時限目の先生がもう来そうって時にギリ間に合いそうなタイミングでの登校で教室に入ろうとした時。

もうみんな教室に入ってて廊下には誰もいない状態。

 

教室の開いたドアに背中つけて半身教室、半身廊下の状態で

俺に「かなすけー、まだ先生来てないよ、はやくはやくー」と手招きをする。

「おっ!!」と思った。

間に合った事はどうでもよくて。それより手招きをする人に。

 

めちゃめちゃ可愛いんだけど、派手目立ちグループではなく、

正統派美少女って感じのY。大声で騒いでるのも見た事ない。

めちゃくちゃ色白なせいかいつも頬がほんのりピンク。そしてリップ。

 

正直同じクラスになってからずっと「なにあいつ、、めっさかわいいなぁ!」って思ってて。

同じクラスだし話しかけるチャンスいくらでもあったはずやけど。話さず。そういう機会も無かったし。

むちゃかわいいと思っちゃってるのでちょっと話しづらいというかね、あるやんそういうの。

ど真ん中すぎて逆にっていう。

 

そういう中でいきなり名前呼ばれたのでね。

「かなすけいつも遅いやんなぁ、もうちょい早く来たらいいのに」って

少しほほえみながら更に話しかけてくる。

”え、なんでいきなりこんなに話かけてくるん?”と思いつつも

「せやなwんで、なにしてんの?」

「ううんー」

「ふーんそうか。ふぅ間に合ったわw」

「いつも遅いのなんでなん?」

「んーまー、ダラダラしてて?」

 

Yが話かけてきた!ちょっと笑ってた。意外と声高くない!かわいい!今日はいい日やー!と俺は思った。

 

それからしばらくの間、

遅刻しそうになると結構な頻度で同じ場所に居て

小走りに教室に向かう俺見て微笑むというか笑ってたな。

それがなんか自分を待ってるように思えたりもしてドキドキワクワクしてた。

 

それでもそれ以外は席も遠いし話す事はほとんど無かった。

「やっぱかわいいなぁ」って遠くから見る程度。

たまに振り向かれて「ぉおっと!」って焦って違うとこ見たり。

なんでか分からないけど、話しかけに行ったりはしなかった。

 

Yの思い出はそれだけ。

だけど高校のクラスメートで一番思い出すのはYのこと。

もう映像としてはぼやけてしまってるけど、

背が小さめだったYが手を後ろでに組んでドアにもたれながら

見上げてきてたあの瞬間を覚えてる。

好きだとかそこまではいかなかったけど、あれは憧れてた。

もしそれをきっかけにして仲良くなろうと行動していたら・・・。

今でも「あー・・・」って思う。

 

村下孝蔵の「初恋」に

浅い夢だから胸をはなれないって歌詞があるけど

初恋って訳じゃないけど、まさにそれよなー。

 

そんな大した出来事でも接点でもないんだけど。

いや!いーや!

こうして思い返せばちょっと好きやったはずや。

かなり目で追ってたわ。

 

ほんとY、ど真ん中だったなぁ。