方倉 | Freedom is the right of all sentient beings.

方倉

9月3日から大分豊後高田・昭和の町で開催されている「方倉陽二マンガ原画展」、初日のオープニングセレモニーに行ってきました。
http://www.showanomachi.com/news/index.php?1#137757927967852
電車・バスを使っていく場合は事前にしっかり運行時間を確認しておいた方がいいです。
福岡・JR博多駅から行く場合は特急で約1時間40分で宇佐駅へ行き、そこから豊後高田行きのバスで約10分。

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豊後高田駅からは徒歩ですぐの場所です。

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バスの本数が時間帯にもよりますが、1時間に1~3本しかないので注意されたし。
宇佐駅近くにはコンビニ類はありませんでしたが、豊後高田駅そばにはファミリーマートがありましたので参考までに。

オープニングセレモニーでは主催の豊後高田市長・永松博文様のご挨拶、親族代表で方倉先生のお兄様のご挨拶、来賓代表の方のご挨拶、来賓紹介、メッセージ披露の後にテープカットが行われました。

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方倉先生のお兄様のご挨拶では、幼少時の方倉先生は自分でおもちゃを器用に作ったりしていて、それをお兄さんが勝手に使って壊してしまって、そのままにしておくと何も言わずに修理して、置かれていた場所に戻したりしていたそうです。
コロコロコミック(とお兄様は話されてましたが、おそらくはCOMの投稿時代)で佳作、入選した時も周りが騒いでいる中、自身は黙々と次の作品に取り掛かっていたり、漫画家としてデビューした後にお兄様が仕事の出張で東京に行く際に電話連絡を取ったら、小学館にカンヅメ状態、という状況だったそうで、それは会うのは無理だな、というと、もうアイデアは出来上がったので後は描くだけだから大丈夫、と応えられたそうです。
漫画で一番時間がかかるのはアイデアを考える時間で、アイデアがまとまれば8割方出来上がり、と言われていたみたいで、実際その時もちゃんとお会いできたそうです。

このオープニングセレモニーに参加された方の多くは関係者、ご親族の方、地元報道の方でしたが、堅苦しくない空気だった様に感じます。
とりわけ、地元の保育園のお子様たちが「のんきくん」のコスチュームでテープカットにも参加されていたのが可愛かった!

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こちらはオープニングセレモニー後の記念撮影。

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オープニングセレモニーが無事終了した後は、いよいよ昭和の町・昭和ロマン蔵 昭和の絵本美術館にて「方倉陽二マンガ原画展」。

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入館時にはポストカード仕様のチラシ、しおりがもらえます。

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また入口近くには記念スタンプも準備されているので、自分はポストカードの空白部分に押してきました。

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丁度いい塩梅。

展示原画は「ドラえもん百科」(単行本掲載時のもの)、「のんきくん」(カラー原画が大半。小学2年生87年9月号掲載・てんコミ未収録の「夏だ、山だ、キャンプだ!の巻」から)、「アカンベー」(コロコロコミック82年7月号掲載・単行本未収録分を中心に、てんコミ1巻・3巻のカバーイラスト原画)「まじかるハット」(カラー原画・モノクロ原画数点)が展示されていました。
原画には単行本化された作品の中では「クマクマずんずん」のものが無かったのが個人的には残念でしたが、方倉先生の原画が見れる機会そのものが初で、兎に角食い入る様に見ました。
「ガラクタぼん」とかも見たかった、というのは流石に贅沢か。

こういう原画展示で多く見られる壁に展示方式ではなく、ケースに斜めの角度で入った状態というのは「まんが」の原画展示としては非常に良い方法だと思います。
福岡に帰ってきた後に友人と話していた際も、友人とも話したのですが一枚絵などのイラストなら兎も角、「まんが」は描く時も読む時も基本、壁掛けみたいに立った状態で見るものではないし、コマわりの流れなんかも自然に見やすい、という角度というのはあると思うのです。

尚、本来原画展内は撮影禁止なのですが、今回色々お話しさせて頂き、特別に幾つか撮影させて頂きました。

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少しでも会場の雰囲気が伝われば。

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原画展示はこういうケースに入っています。非常に見やすく、コマ割りのある漫画の原画展示としては理想的。

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会場内にあちこちに方倉キャラのポップも配置されていてそれだけでも楽しい展示です。

原画が並ぶ横にはそれぞれの作品紹介の文もあります。

ドラえもん百科の原画の一部。

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「ドラえもん百科」はコロコロ掲載時と単行本で描き直された(コロコロ掲載時に描いた情報が新たな発見で覆された場合、本誌ではその旨描かれ、単行本時には改めて正しい情報が描かれた場合も)ものや未収録分もありますので、それら含めた完全版の刊行が行われる事を期待したいですね。

のんきくんの原画の一部。

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のんきくんも単行本未収録作品も多いですし、学年誌掲載時のカラー版も含めた完全収録版が刊行されるといいのですが。

アカンベーの原画の一部。

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コミックス未収録分なので、コロコロ掲載時の写植などはそのまま残っている様です。
アカンベーも最終回らしい最終回が描かれていなかったり、後半数話が単行本未収録だったりするのでやはり完全版刊行を期待したい所。

まじかるハットの原画の一部。

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カラーのキャラクター画稿が多いのはアニメ化された作品所以でしょうか。
アニメ版にあわせて、ヒロインは途中からスピンちゃんになりましたが初期に活躍した林グリーンちゃんのカラーイラストも見たかった…。
いや、確かにスピンちゃんの方がよりアグレッシブでしたしキャラクターとしてもより面白味はありましたが。
(それ以上にマリリンの奔放さが漫画版では際立っていた気もしますが。のんきくんで途中から時々出てきてた「釣堀のねーちゃん」の系譜?)

そういえば一点、怪物くんのてんコミ1巻のカバーイラストの複製原画も展示されてて「藤子不二雄A先生のアシスタントとしても活躍されました」と記載されていましたが、このカバーイラストがチョイスされた理由って、この彩色とか担当されたんでしょうか?

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折角だから「怪物くん百科」の方の原画も見たかったなぁ。


原画以外では方倉先生の単行本も展示。

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ケースに入ってる分の他に、てんとう虫コミック版のんきくん・全8巻、ぴっかぴかコミック版のんきくん・全3巻、ドラえもん百科・全2巻は自由に読める様に準備されています。

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方倉先生の思い出アルバム。

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ご家族との写真や学生時代の写真に自画像、藤子スタジオ時代の机の配置や同級生からの寄せ書きなど他では見れない、貴重なものばかりです。

開催に寄せて、豊後高田市長の永松博文氏と小学館ドラえもんルームからのコメントも。

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方倉先生ゆかりの方として、藤子スタジオ時代の後輩にあたる、たかや健二先生からのイラスト色紙、えびはら武司先生からのイラスト色紙&手紙も。

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たかや先生は現在Neo Utopia誌でも方倉先生の思い出をまんがで執筆されていますが、たかや先生の描かれる方倉先生はにこやかなイメージが強いですね。

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えびはら先生の描かれた方倉先生はちょっと怖い?印象がありますが、コメントや手紙の文章など読むとその存在感の強さ、というのがよく伝わってきます。

原画の展示の仕方や様々な配置、紹介・解説文など、実に細やかな配慮、気配りが感じられる内容でしたが、実際に準備された館長さんや学芸員の方ともお話しさせて頂く機会があり色々伺いましたが、その心意気たるや明らかに「仕事」以上の熱意、愛情がなければ絶対に成しえないものと確信致しました。
館長さんとお話する中で、クマクマずんずんの「能丸」姓は大分に多い事を伺えたり、方倉先生の作品中でたんこぶ作ると「お~痛!お~いた県」という台詞をよく言う事、背景に大分みかんの箱などが配されている事が多い事などから郷里愛が感じられる事なども確認・お話し致しました。

また、会場では方倉先生のご家族の方(妹さま、姪?の方々)にもお声かけして頂き、お話できたのも非常に嬉しかったです。
のんきくんバッジつけておられました。いいなぁ。

それから、会場内で地元テレビ局の方にも色々話を聞かれたのですが、そちらの方々もより正しく情報を伝えようと、実に細かい所まで気を配られていてその誠実さに感激しました。

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報道関係の不祥事が騒がれるこのご時世にもこういう真面目で、様々な配慮も行き届くクルーが居る事は素晴らしい事です。


後半に続く。