原作漫画のアニメ化に際しての修正が肯定されるための2つの要件 | まきしま日記~イルカは空想家~

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ちゃんと自分にお疲れさま。

先週末YouTubeで、2004年放送のアニメ『ブラック・ジャック』を通し見した。俺は同作をテレビ放送当時も観ていたのだが、今改めて見ても腹立たしいほどの駄作だ。とにかく原作漫画の修正が酷いのだ。一切の人の死が回避され、一切の悲劇がうやむやとなり、結果痛烈なメッセージ性が霧散している。原作漫画を読み親しんだ者としては、ただただ憤らしいの一言に尽きる。手塚治虫が何も考えずに人を殺し、悲劇を描いたとでも思っているのか。 

俺は必ずしも、原作漫画のアニメ化に際しての修正を悪しとは思わない。『サザエさん』や『ルパン三世』など、大きく書き換えが為されたことにより成功したアニメが多々あるのも事実だ。しかし原作の修正が肯定されるのは、(1)修正することによってよりクオリティの高い作品を作る、(2)修正したことによって結果ヒット作品としての実績を残す、以上のいずれかが満たされる場合のみだ。そのどちらも望めぬのであれば、やはりアニメ化に際してうかつに原作漫画に手を加えるべきではない。