今日の三国志において「赤壁の戦い」は過大評価されている!! | まきしま日記~イルカは空想家~

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ちゃんと自分にお疲れさま。

皆さんは三国志はお好きだろうか。三国志における最大の決戦といえば、何といっても208年「赤壁の戦い」だ。少なくとも一般的にはそう認識されている。この戦いは2008年に映画『レッドクリフ』として日本でも劇場公開され、ご存知の方も多いのではないか。

然るに俺は思う、「赤壁の戦い」は今日の三国志において過大評価されている。三国時代における本当の天下分け目の大決戦は「赤壁の戦い」などではなく、200年「官渡の戦い」だ。この戦いにおいて新興勢力であった曹操は、当時中国の最大勢力であった袁紹を10倍の兵力差を覆して破っている。これにより天下統一の最右翼であった袁紹は失脚、その後の中国の覇権争いは曹操を中心に展開していくこととなる。

ならばなぜ、三国志において「赤壁の戦い」はかくも大きく取り扱われているのだろうか。恐らくそれが魏の曹操、呉の孫権、蜀の劉備と三国の役者が揃い踏みした戦いであり、劉備の配下である天才軍師・諸葛孔明が縦横無尽の活躍を見せたからであろう。そして三国志の最大勢力である曹操軍を孫権、劉備の同盟軍が見事撃破し、曹操の野望を完膚なきまでに叩き潰した戦いだからである。

しかしこれらはあくまで『三国志演義』のフィクションである。正史『三国志』に沿うならば、曹操は少しばかり鼻先をくじかれただけ、その絶対的優位性は微塵も揺らいでいない。更にいうと、曹操軍と対峙したのはあくまで孫権軍であり、劉備軍はこの戦いに一切関与していない。無論、諸葛孔明が軍を指揮したという史実もないのである。