以前、俺は日記で嘆いたことがあった。まだ若かりし頃、俺はゲーセンのパンチングマシンが誰よりも強かったが、今となっては自分の衰えを知るのが怖くてパンチングマシンに挑戦することが出来ない。そもそも40近いオッサンが若者を押しのけてパンチングマシンを打つのは恥ずかしいことだし、もう友人とゲーセンに行くこともないだろうと。
しかしだ、俺は思い直した。俺のパンチング人生が終わったなどと一体誰が決めたのか。もしかしたら長い人生であと一度くらい、また友人とゲーセンにパンチを打ちに行くことがあるかも知れない。いや、その機会が永久に訪れなかったとしても、気持ちで歳に負けてしまえばあとはただどこまでも老け込む一方だ。俺はいつだってまたパンチングマシンの前に立てる、その自信こそが若さなのだと。
そして５年ぶりくらいだろうか。俺は高校生の頃に考案した「まきしま式パンチ力向上トレーニング」を再開した。方法は至ってシンプル。まず両手にそれぞれ２kgのダンベルを持ち、その状態で左ジャブ右ストレート、左ジャブ右ストレート…とMAXの速さで素振りを繰り返すのだ。回数はあえて限定しない。何回でも何回でもずっと、「俺、一体何をやってるんだろう？」と気付くまでだ。尚、トレーニング前に漫画『刃牙シリーズ』を全巻読破してから始めると、テンションが斜め上に跳ね上がり、より効率的である。
そして驚くなかれ、その効果はトレーニング開始わずか３日で現れた。それまでとにかく酷かった肩こりが、この運動を始めてから一発でな治ったのだ。どうしてなかなか馬鹿にできない、この「まきしま式パンチ力向上トレーニング」改め「まきしま式肩こり解消トレーニング」。是非みなさんも騙されたと思って、まずは500mlのペットボトルを使って試してみてほしい。