最近はサッパリ書かなくなったが、以前俺はブログに短編小説を書いていた。
知人から「三文小説」とバッサリ斬り捨てられたりもしたが、某出版社主催の文学コンクールでささやかながら賞を受賞した。興味のある方は、俺のプロフィール欄から小説リンク集をご覧になってほしい。
しかし俺自身、なぜ短編小説が書けるのかが解らなかった。なぜなら俺は大の活字アレルギー、小説などまともに読んだことがないからだ。小説の書き方、その”いろは”も俺は知らなかった。
従って受賞当時、完全に舞い上がって図に乗った俺は友人たちに「小説は読むもんじゃない、書くもんだぜ」などと吹いて回ったものだ。
けれど今振り返り思う、俺は本当に小説を読んだことがないのか。否、長編小説こそ読まなかったが、”ショートショートの神様”故・星新一先生の作品だけは夢中になって読んでいたではないか。
1篇が3、4ページな点、登場人物が2、3人程度である点、そしてオチがブラックユーモアに満ち溢れている点。クオリティに天と地ほどの差こそあれ、俺の創作は文学界の大巨匠・星新一の影響を受けまくっていたのだ。
無からは何も生まれない。やはりインプットなくしてアウトプットは成しえないのである。しみじみ。