俺のJ-POP史は1997年、高校1年の時に始まる。それ以前は少なくとも俺にとって、日本に音楽など存在しなかった。なぜなら中学時代、俺はマイケル・ジャクソンばかり聴いていたからだ。
さて、俺は慢性的に寝つきが悪い。従って夜寝る前は音楽を聴いているのだが、問題は誰を聴くかだ。エンヤやらL'Arc-en-CielやらGARNET CROWやら、洋楽に邦楽に手を変え品を変えあれこれ試してみたが、結局1周回ってマイケル・ジャクソンに落ち着いた。最近はマイケルを聴きながらすっかりスイースヤスヤである。
マイケル・ジャクソンと言えば、卓越したダンスパフォーマンスに目が行き勝ちであるが、彼はシンガーとしても超一流である。例えば一度YouTubeで、マイケルを目を閉じて聴いてみてほしい。苛烈にしてしなやか、どこまでも伸びやかで激烈、まるで魂が叫んでいるかのような彼のヴォーカルに、思わず背筋に電撃が走るであろう。純粋に音楽としてマイケル・ジャクソンを楽しむ、それこそが通の証であり、俺のこだわりなのだ。
嘘である。これから寝つこうという時に音楽を聴くならまだしも、誰が動画映像を観るものか。せっかくウトウトしていたまぶたをこじ開けられるわ。