書ける訳ねえだろ!!出版社の出版オファーを蹴った、所詮ただのブロガーな俺!! | まきしま日記~イルカは空想家~

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ちゃんと自分にお疲れさま。

「趣味」の定義とは一体何であろうか。

実に曖昧な概念ゆえにその解釈は十人十色、それこそ聞く人によって数十通り、数百通りもの回答が返ってくるであろうが、もし俺が問われたならばこう答える。「その戯れに一切の有益性、生産性が伴わないものである」。

さて最近はさっぱり書かなくなってしまったが、以前俺はたまにブログに短編小説を書いていた。そしてそれが80作ほど書き溜まった頃、俺はとある出版社主催の文学コンクールに応募し、特別賞を受賞した。

そして後日、その出版社から部分負担出版のオファーを受けた。「部分負担出版」とは商業出版と自費出版のちょうど中間のようなもので、出版費用の半分を出版社が負担し、残り半分を俺自身が持つというものである。

その申し出自体は非常に光栄なものであったのだが、その時担当の人から言われたのが、「より多くの作品の中から吟味して出版したい。だから今の倍の量の短編小説を書いてくれ」。

いやいやいや無理でしょ、無理だよ。俺の短編小説80作は数年の期間をかけて絞り出した、いわば魂の叫びだ。それをたかが1ヶ月かそこらで同量で同質のものを書き下ろせとか、無茶ぶりにも程がある。そんなもん書ける訳ねえだろ。

結局出版オファーは、かなり惜しかったが丁重にお断りした。

もしも俺が何かの間違いで職業作家になってしまったら、日々締め切りに追われて間違いなく文章を書くのが嫌いになるだろう。やはり俺は所詮凡人、名もなきブロガーとして趣味で気楽に書いているのが分相応なのである。