小学校の教師とは虚栄心の塊であり、好物は児童のコンクール快挙だ!! | まきしま日記~イルカは空想家~

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ちゃんと自分にお疲れさま。

俺の両親は現役の小学校の教師である。両親から諸々の業界裏話を聞くに、小学校の教師とは虚栄心の塊であり、好物は児童のコンクール快挙だ。


さて俺は小5の時に、児童作文コンクールで埼玉県知事賞を受賞した。埼玉の片田舎の学年1クラスの小さな小学校に10年に1度の超特大ホームラン、これに教師たちは湧きに沸いた。その直後に保護者面談があった訳だ。


母が俺の小学校に出向くと異例も異例、なんと校長が直々に校門まで出迎えに来ていたらしい。そしてこの時、校長の目に映っていたのは「児童の保護者」ではない、「見栄を競うべき同業者」だったのだ。


校長は自慢げに「この度本校の児童が作文で埼玉県知事賞を受賞しましてね」。母は困った。めちゃくちゃ困った。当たり前だ、その児童というのが誰でもない自分の息子なのだから。「ええ、うちの愚息が先生方のご指導のおかげで獲らせていただいたそうで」。


その瞬間、校長は羞恥心で凍りついた。その時の顔、俺も他ならぬ当事者として見てみたかった。