あるネット記事の小見出し、「広島県はがん患者数日本一」。脳裏によぎったのは言うまでもない、原爆の放射能だ。悲劇の歴史は戦後70年経った今でも、広島県民を脅かし続けているのか。
ところが記事を読んでみると、どうも違うようだ。広島県ではがんの初期段階で受診する人が多く、結果がん患者数は多く計上されるが、それによって早期治療に大いに成果を挙げているらしい。
しかしやはりそれは原爆と無関係ではあるまい。これはあくまで私見だが、被爆した過去があるからこそ広島県民はがん治療の意識が高く、リスクマネージメントが他の県よりも先進しているのではないか。
負の遺産をまさにプラスの力に変えた事例が広島にはある。まことに僭越ながら埼玉県民を代表して、広島県民の人たちに心から敬意を表したい。そんな記事であった。