「21世紀は中国の世紀である」と言われて久しい。
周知の通り、今や中国は世界第2位の経済大国としてアメリカを猛追。軍事面においてもアメリカ、ロシアに次ぐ水準を誇る、押しも押されもせぬ超大国である。
しかし、本当に21世紀の世界史は中国の独壇場なのだろうか。俺はそうは思わない。ここにあえて断言する。
「否、21世紀はインドの世紀である」
いずれインドは米中をも凌ぐ経済超大国として世界に君臨するであろう。しかもそれは遠い未来の話ではない。下の一覧を見てほしい。これは2016年の世界GDPランキングである。
1位 アメリカ 18兆5691億ドル
2位 中国 11兆2182億ドル
3位 日本 4兆9386億ドル
4位 ドイツ 3兆4666億ドル
5位 イギリス 2兆6291億ドル
6位 フランス 2兆4632億ドル
7位 インド 2兆2563億ドル
8位 イタリア 1兆8507億ドル
9位 ブラジル 1兆7986億ドル
10位 カナダ 1兆5292億ドル
インドのGDPは現在世界7位。すでにフランスやイギリスをいつでも喰らえる位置にまで着けているのだ。
さて以下に示すは、コブ・ダグラス型生産関数である。
⊿Y/Y=⊿A/A+α⊿K/K+(1-α)⊿L/L
(Y;GDP、A;技術水準、K;資本ストック
L;労働人口、α;資本分配率)
これを日本語訳すると下となる。
経済成長=技術水準+資本投資+労働人口
これら項目について、インドの場合はどうであろうか。まず技術水準であるが、インドは工学分野において世界屈指の教育水準を誇っている。これは将来、インドが高い産業技術国になることを意味する。
次に資本投資であるが、インドは道路や鉄道といった社会インフラがまだほとんど整備されていない。今後中長期に渡り、公共事業や海外からの資本流入が為されると見込まれる。
最後に労働人口であるが、これは言わずもがなだ。インドの人口は13億人で世界第2位。あと数年で中国を抜き、世界一の人口大国になると言われる。
以上の通り、インドの経済成長のポテンシャルはまさに赤丸折り紙つきなのである。
ではインドに対し、我々日本はどう向き合っていくべきか。
インドは大の親日国家である。その一方で、日本は日印外交にはほとんど無関心と言って良い。しばしば、「インドは日本に片想いしている」と揶揄されている。
馬鹿であろうか。日本政府の目は節穴か。
将来の美女がこちらに熱い眼差しを向けているうちに、日本はインドと強固な友好関係を結び、政治において経済において深い交流を築くべきだ。その益はまさに計り知れない。
それとも日本は、また一つ「反日超大国」を作りたいのだろうか。