まず普遍的大前提として、「生命の目的は個体維持、及び種の繁栄である」。そして以前にも日記に書いたことだが、あらためて問う。「なぜ生命は進化するのだろうか」。
例えば地球が未曽有の天変地異、巨大隕石衝突や氷河期到来、火山活動の活性化や太陽活動の変化などの大災害に見舞われた時、真っ先に死滅するのは我々人類をはじめとする高等生物だ。そしてバクテリアなどの菌類や微生物は生き延びるであろう。生命が高度かつ複雑に進化するほど、種としての生存確率は低くなる。ならば生命の進化は種の繁栄という目的に反しているではないか。
「なぜ生命は進化するのだろうか」。その答えは種同士ではなく個体同士の競争の中にあるように思える。オスがメスと、メスがオスと効率的に生殖するためには、個体としてより優秀である必要がある。有能な個体こそが異性に選ばれ、子孫を繁栄させることが出来るのだ。そのためにゾウは巨大化し、ライオンは爪や牙を強化させ、そして我々人類は脳を発達させてきた。
生命が進化により個体としての生存確率を高めれば高めるほど、種としての生存確率は低くなる。何というパラドックスであろうか。