ジャニーズ、AKB48グループ、EXILE TRIBE、他に今誰がいるのかを俺は知らない。音楽シーンの流行り廃りについていけなくなって、もう10年以上が立つ。そんな俺は一人ルネッサンス(古典復興)、90年代アーティストを貪るように聴いた時期があった。B'zも聴いた、ミスチルも聴いた、浜崎も宇多田も聴いた。しかし一周回って、結局俺はラルクを聴いている。
俺の学生時代、ラルクの人気は凄まじかった。90年代後半、一般大衆的にいえばGLAYの方が優勢であったが、ピンポイントに中高生に限れば人気No.1は間違いなくラルクだった。俺も友人たちとカラオケに行き、どれほどラルクを歌ったか分からない。終電を逃し、声を枯らして朝までラルクを歌ったこともあった。なぜ今尚ラルクだけが色あせないのか。懐かしき時間、懐かしき友、俺にとってラルクは青春時代そのものだからだ。
学生時代の友人たちとはめっきり会っていない。周りは皆結婚し、電話をかけることさえ憚られるようになった。また昔みたいに友人たちとカラオケに行き、朝までラルクをシャウトしてみたいとも思う。けれど時間は戻らない。今の俺に、もうあの頃のキーの高さは出せないだろうなあ。