世界第3の経済超大国・インド爆誕!? | まきしま日記~イルカは空想家~

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ちゃんと自分にお疲れさま。

以前、NHKのドキュメンタリーを観ていたところ。

ロシアの政府関係者とおぼしき、
ある人物が雄弁に語っていた。

「今後世界には、3つの超大国が君臨することになるだろう。
アメリカ、中国、そして我々ロシアだ」

ずいぶんとまた、大きく出たもんだ。

実に手前味噌な言い分ではあるが、
経済分野において言うなら、それはあながち間違いではない。

しかし第3の経済超大国、それは残念ながらロシアではない。





以下に示すは、各国の国内総生産ランキング(2015年)である。

   1位  アメリカ   17兆9470億ドル
   2位  中国   10兆9828億ドル
   3位  日本   4兆1232億ドル
   4位  ドイツ   3兆3576億ドル
   5位  イギリス   2兆8493億ドル

   6位  フランス   2兆4215億ドル
   7位  インド   2兆0907億ドル
   8位  イタリア   1兆8158億ドル
   9位  ブラジル   1兆7725億ドル
   10位  カナダ   1兆5523億ドル

違和感…というか脅威にお気付きだろうか。
そう、インドが先進国・日独英仏に肉薄しているのだ。

インドは経済失速した中国を尻目に、
年率7%という凄まじい速度で経済成長をしている。

仮に現在のペースでインドの国内総生産が伸び続けた場合。

5年後にはイギリス、フランスが、
10年後には日本、ドイツが抜き去られる。

かくして、世界第3の経済超大国・インド爆誕だ。





ここで次の式を見てほしい。
これはR.ソローの成長会計式である。

   ⊿Y/Y=⊿A/A+α⊿K/K+(1-α)⊿L/L

   (Y:国内総生産、A:技術水準、K:資本投資、
   L:労働人口、α:資本投資率)

何やら小難しいのでザックリ言うと、

   (経済成長)=(技術進歩)+(資本投資)+(労働人口)

この式に照らした時、インドの経済成長をどう評価すべきか。

(1)技術進歩

技術進歩の根底にあるもの、それは教育である。
インドは教育格差こそあれ、エリート教育は世界最高水準だ。

(2)資本投資

成長著しいインド、世界の企業や投資家が見過ごすはずがない。
インドに膨大な外資が投入されていることは想像に難くない。

(3)労働人口

インドの人口は中国に次ぐ世界第2位、実に12億人。
労働市場は世界最大規模である。

このように少なくとも現時点において、
インドの経済成長には陰りの要素が全くないのだ。





さらにインドが急速に発展しているのは、経済分野に限らない。

以下に示すは「グローバル・ファイヤーパワー」発表、
世界軍事力ランキング(2014年)である。

   1位   アメリカ
   2位   ロシア
   3位   中国
   4位   インド
   5位   イギリス

   6位   フランス
   7位   韓国
   8位   ドイツ
   9位   日本
   10位   トルコ

軍事分野においても、
インドは世界に対して強力な存在感を示しつつある。

超大国インドの台頭。
暴虐米中の牽制力となるか、それとも第3の巨悪となるか。

浅識の俺にはおおよそ計り知れない。