北朝鮮の水爆実験、そして弾道ミサイル発射。これを受け強硬姿勢を唱える日米韓と、対話路線を主張する中露の間に”不穏な温度差”が生じている。この度の北朝鮮の暴挙は、我々が忘れかけていたことを思い出させてくれた。「冷戦はまだ終わっていない」
米国が韓国内において軍備増強を図れば、それは北朝鮮のみならず中国にとっても大きな脅威となる。当然中国は米国に対し強い反発を示すだろう。北朝鮮という小国の横暴であれば”極東アジアの他人事”で済ましていたであろう世界にも、米中緊迫となれば一気に緊張が走ることになる。ドルも元も暴落し円高は加速、日本経済は致命的な打撃を受けることになるだろう。
いや、そんな金勘定よりも遥かに重大なことは、仮に米国が軍事行使に踏み切った場合、安保関連法案が可決された今、日本もそれに参戦せざるを得ないという現実である。