腕力王まきしま外伝・王者の帰還 | まきしま日記~イルカは空想家~

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ちゃんと自分にお疲れさま。

俺まきしまと言えば、
俺の脳内では知らぬ者なき、埼玉が誇る”腕力王”だ!!

  ”腕相撲・友人内最強”
  ”ゲーセンのパンチングマシン・友人内最強”

の友人内2冠ホルダーであり、
また、これまでに勤めた2社においても、
 
  ”腕相撲・甲社某事業所内最強”
  ”腕相撲・乙社某事業所内最強”

の2タイトルを奪取している!




さて現在通うジョブスクール、始業前の喫煙所。
俺は教習仲間Aさんと煙草を吸っていた。

Aさんと言えば178cm、85kgの堂々たる体躯、
そして過去にブラジリアン柔術をやっていたと言うではないか!

始まりは、俺の何気ない一言だった。
「腕相撲やってみませんか?」

Ready go!

膠着すること10秒以上!
両者ピクリとも動かない、なんと全くの互角!!

そんな馬鹿な…この俺が腕相撲で勝てないなんて…
脈々たる腕力王の血が、意思より早く俺から言葉を引き出した!

「今日終わったあと、大宮でパンチングマシンをやりましょう!!」




かくして終業後、俺とAさんとBさん、
教習生内でも屈指の腕力を誇る3人で、一路大宮へ!

大宮…そこは血けむりと獣臭が立ち込める街!

かつてこの戦場で、
俺は数え切れぬほどのパンチングマシン武勇伝を築き上げた。

5年ぶりか?それ以上だろうか?
待たせたな大宮、”王者の帰還”だ!!




東口、南銀通りの某ゲーセン、
機種はパンチングマシン「ソニックブラストヒーローズ」!

1巡目を終えたスコアは、

  まきしま  161
  Aさん  141
  Bさん  134

この時点で勝負には勝っている。
だがしかし!たかだかスコア161でいいのか、俺!?

脳裏に浮かぶは、これまでパンチを競った学友・同僚たち。

ここでこの程度のスコアで引き下がったら…
俺に敗れ去った数多の猛者たちに申し訳が立たないではないか!!




そして2巡目、先攻は俺!
コインを投入し、 再びマシンの前にスタンディング。

目の前に起き上がるパッドが、俺に語りかける。

「年老いてすっかり衰え果てたな、まきしま。
弱々しい”元”王者なんて、この街には必要ねえんだよ」

俺は深く呼吸をし、しばし目を閉じ瞑想する。
開眼!”静”と”動”の刹那、ここに見極めたり!

そしてチョウのように軽やかなステップで踏み込み、
ハチのように鋭く拳を刺す!!

ズガンッッッ―――――!!!
果たしてスコアは!?叩き出した…213!!

「うぉぉおおおおおおおおお!!!」

俺は店内中に響き渡る、ライオンキングの如き猛々しい雄叫びを…
心の中でつぶやいた!!




再就職に向け、スクールで日々鍛錬を積むまきしま!

かくして、また一つ伝説を築き、
履歴書に書く自己PR材料を増やしたのであった!!