星の数ほどの希望・砂の数ほどの絶望 | まきしま日記~イルカは空想家~

まきしま日記~イルカは空想家~

ちゃんと自分にお疲れさま。

この世界には、星の数ほどの希望があり、
砂の数ほどの絶望がある。


内なる情動に駆られるがまま、旅人は歩む。
枯れ木のように細った足を引きずりながら。

頭上を仰げば満天の星空。
その瞬きは、手を伸ばせば届くかのように思えた。

やがて最期の力も尽き果て、
旅人は星々に手をかざし、力なく崩れ落ちる。

地にまみれた彼の身体にまとわるもの、
それは無数の砂。希望ではない、絶望だ。


間もなく息絶える旅人の手に希望はない。
しかしその瞳は、確かに希望を映していた。