また上司に怒られた。
それはくだらない、つまらないミスだ。
そんなささやかなことで、私は私が嫌いになる。
きっと周り中が私のことを嘲笑っている。
きっとこの職場に私の居場所などどこにもない。
私が私じゃなかったらいいのに。
心の中で何万回つぶやいたか分からない。
誰かが言っていた。
「もっと自己肯定感を持て」と。
そんな難しい言葉など知らない。
けれどたとえこの場所から逃げ出しても、
どこまでもどこまでも逃げても、きっと私は私が嫌いだ。
そして虫の好い私は、
そんな時だけあなたのことを思い出す。
あなたの隣にいた私は、
自分に自信を持てたのかな。持てなかったのかな。
そんなこと考えたこともなかった。
嬉しくて、楽しくて、好きで、どうしようもなく好きで…
もう他のことなんか何も考えられないくらい、
ただ生きている時間が輝いていた。
私は私が好きだった。
あなたに愛されてる私が好きだった。