私は私が好きだった | まきしま日記~イルカは空想家~

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ちゃんと自分にお疲れさま。

また上司に怒られた。
それはくだらない、つまらないミスだ。

そんなささやかなことで、私は私が嫌いになる。

きっと周り中が私のことを嘲笑っている。
きっとこの職場に私の居場所などどこにもない。

私が私じゃなかったらいいのに。
心の中で何万回つぶやいたか分からない。


誰かが言っていた。
「もっと自己肯定感を持て」と。

そんな難しい言葉など知らない。

けれどたとえこの場所から逃げ出しても、
どこまでもどこまでも逃げても、きっと私は私が嫌いだ。


そして虫の好い私は、
そんな時だけあなたのことを思い出す。

あなたの隣にいた私は、
自分に自信を持てたのかな。持てなかったのかな。

そんなこと考えたこともなかった。

嬉しくて、楽しくて、好きで、どうしようもなく好きで…

もう他のことなんか何も考えられないくらい、
ただ生きている時間が輝いていた。


私は私が好きだった。
あなたに愛されてる私が好きだった。