既述の通りだ!
俺はゲーセンのパンチングマシンが強い!!
そんな俺の腕力が、まさかあんな悲劇をもたらそうとは…
1浪の冬、俺は息抜きとばかりに友人甲氏とゲーセンへ。
「お!あれやろうぜ」
甲氏の指さす先、俺の大好物パンチングマシン!!
しかし運悪く、その時俺は右手を痛めていたのだ!
甲氏のパンチ!ズガンッ!!スコア95!
むむむ…なかなかの数値だ。
張り合いたい気持ちは山々だったが…
何せ当時受験生、これ以上右手を壊す訳にはいかない!
仕方なく慣れない左手で打ったら…
スコア105!なんと甲氏に勝ってしまったのだ!!
そして甲氏は、もはや負け惜しみの域を越えた、
悪魔のような一言を吐く!!
「分かった、お前は強い!パンチの勝者はお前だ!!
だけど3か月後、人生の勝者は俺だ!!」
かくして3か月後、甲氏は見事早稲田大学に合格!!
一方俺も、見事代々木ゼミナールに合格した…
そんなことなどとっくに忘れていた大学1年の暮れ。
俺は高校の友人たちと5人で忘年会をしていた。
そのまま酔った勢いでゲーセンへ!友人の一人が言い出した。
「あ!あれやろうよ」
指さす先には…悪夢のパンチングマシン!!
封印していた、あの時の甲氏の言葉が脳裏に蘇る!
「分かった、お前は強い!パンチの勝者はお前だ!!
だけど3か月後、人生の勝者は俺だ!!」
アホか!何の統計学的根拠もないわ!!
そして5人で1発ずつパンチ!
結果を当時の境遇と併せて列挙すると…
乙氏 (1浪東大) スコア80
丙氏 (現役理科大、三菱東京UFJ内定) スコア93
丁氏 (1浪東工大) スコア110
戊氏 (2浪早大) スコア113
まきしま (2浪日大) スコア137
…もはや都市伝説だろ!!
皆さんもゲーセンに行く際は、決して軽はずみな気持ちで、
パンチングマシンを打たないでほしい。
”パンチで勝つと人生に負ける!!”
ならば!俺よりパンチが強い輩は、
果たしてどんな人生を送っているのだろうか!?
恐らく暴力沙汰を起こし、刑務所の中にいるのだろう。