「園長先生、あれ、私知ってる!サンタクロースでしょ?」
「そうよ、サンタさんよ。
とても優しい顔をしてるでしょ?」
「変なの。
なんで夏なのにサンタさんが飾ってあるの?」
「それはね…
あのサンタクロースは私にとって…
みんなにとってとても大切な宝物だからよ」
あのサンタクロースはね、
昔この孤児院で働いていた、ある保母さんが作ったの。
とてもそそっかしい子でね、
食器をひっくり返したり、お茶をこぼしたり、
しょっちゅういろんなミスをしていたわ。
でも彼女には不思議な力があってね、
いろんなものを作ってみんなを喜ばせることが出来るの。
彼女が折り紙で動物を作ったり、お花の絵を描いたりすると、
一斉に子供たちの間に笑顔の輪が出来たわ。
でも彼女のミスはひどくなる一方。
ある時、私は彼女を呼んで注意をしたの。
そして初めて聞いたわ、彼女は目の病気だって。
どんどん悪くなってやがて見えなくなるって。
そして彼女は言ったの。
自分の目が見えるうちは、この孤児院で働きたい、
少しでも長く子供たちの笑顔を見ていたいって。
そしてあるクリスマスイブの朝、
彼女があのサンタクロースを作って来たの。
でもクリスマスパーティーに、彼女の姿は無かったわ。
彼女は何も言わずに、この孤児院を辞めていったの。
「そうなんだ…」
「彼女がいなくなった後も、
あのサンタクロースはたくさんの子供たちの夢を叶えた。
たくさんの子供たちを元気にした。
そしてみんなをこの孤児院から送り出して来たのよ」
「きっとあのサンタさんは、
その保母さんが帰って来るのを待ってるのね」
「ええ、そうね…きっとそうだわ」
「そうよ、サンタさんよ。
とても優しい顔をしてるでしょ?」
「変なの。
なんで夏なのにサンタさんが飾ってあるの?」
「それはね…
あのサンタクロースは私にとって…
みんなにとってとても大切な宝物だからよ」
あのサンタクロースはね、
昔この孤児院で働いていた、ある保母さんが作ったの。
とてもそそっかしい子でね、
食器をひっくり返したり、お茶をこぼしたり、
しょっちゅういろんなミスをしていたわ。
でも彼女には不思議な力があってね、
いろんなものを作ってみんなを喜ばせることが出来るの。
彼女が折り紙で動物を作ったり、お花の絵を描いたりすると、
一斉に子供たちの間に笑顔の輪が出来たわ。
でも彼女のミスはひどくなる一方。
ある時、私は彼女を呼んで注意をしたの。
そして初めて聞いたわ、彼女は目の病気だって。
どんどん悪くなってやがて見えなくなるって。
そして彼女は言ったの。
自分の目が見えるうちは、この孤児院で働きたい、
少しでも長く子供たちの笑顔を見ていたいって。
そしてあるクリスマスイブの朝、
彼女があのサンタクロースを作って来たの。
でもクリスマスパーティーに、彼女の姿は無かったわ。
彼女は何も言わずに、この孤児院を辞めていったの。
「そうなんだ…」
「彼女がいなくなった後も、
あのサンタクロースはたくさんの子供たちの夢を叶えた。
たくさんの子供たちを元気にした。
そしてみんなをこの孤児院から送り出して来たのよ」
「きっとあのサンタさんは、
その保母さんが帰って来るのを待ってるのね」
「ええ、そうね…きっとそうだわ」