【妄想劇場】 99%の笑顔 | まきしま日記~イルカは空想家~

まきしま日記~イルカは空想家~

ちゃんと自分にお疲れさま。

初めて彼女を見たのは喫茶店。
友達の友達だってさ。
別に可愛くも可愛くなくもない。
ただ、笑顔がとても印象的だった。

だってあんな底抜けの笑顔、初めて見たもん。
バカ?
きっと何も考えてないんだろうな。
それが俺の第一印象。

ただ、その笑顔が妙に気にかかる。
それは99%の笑顔。
何かが彼女の笑顔を曇らせてる。
その1%が何か、俺に知る由もなし。



彼女とはよく遊ぶようになった。
友達の友達だけど。
海へ行き、キャンプへ行き。
それにしても彼女はよく笑う。

何であんなに笑えるんだろう?
少なくともここ10年、
俺はあんな風に笑ったことないや。
やっぱりバカ?

でも彼女の笑顔は99%。
どんな時でも99%。
一体何が笑顔を曇らせてるんだろう?
気がついたらどんどん彼女のことを考えてる。



彼女に彼氏が出来たのはクリスマス。
初めて彼女は心から嬉しそうに笑った。
きっとこれが100%の笑顔。
あれ?こんなに可愛かったっけ?

彼女の残り1%が何だったのか、
それは永久に迷宮入り。
あれ?もしかして俺今泣いてる?
は~あ、俺も100%で笑ってみたいや。