【妄想劇場】 放課後 | まきしま日記~イルカは空想家~

まきしま日記~イルカは空想家~

ちゃんと自分にお疲れさま。

「先生に相談ってどんな話?」
「……」

「どうしたの?何でも話してみて」
「……」

「……」
「…私、もう学校へ来たくないんです」

「あら…学校が楽しくないの?」
「…はい」

「…それはどうして?」
「…みんなが私のことを嫌ってるからです」

「誰かにそう言われたの?」
「いえ…でも私には分かるんです!」

「どうして?」
「だって私はブスだし…」

「……」
「足も遅いし、勉強も出来ないし、家は貧乏だし…」

「…あとは?」
「あとは…いっぱいあり過ぎて分かりません」

「先生からはそうは見えないな。あなたは心が優し…」
「そんなことありません!みんな変な目で見るんです!
みんな私のことを嫌ってるんです!」

「……」
「……」

「…先生の知ってる限りだと、
確かにあなたのこと悪く言ってる人がこのクラスに一人だけいるわね」
「えっ…」

「その子、あなたのことがよっぽど嫌いみたいね。
みんなあなたのことを明るくて優しいって言ってるのに、
その子だけは決してあなたの良い所を見ようとしないわ」
「…誰ですか?」

「先生もその子が、
なんであなたのこと、そんなに嫌いなのか分からないわ」
「誰なんですか?教えてください!」

「それはあなたよ」
「……!」

「ねえ、その子ヒドイと思わない?」
「……」

「……」
「……」

「……」
「…なんか…良く分からなくなっちゃいました」

「そう…」
「…でも、聞いてくれてありがとうございました。
私、帰ります」

「ホームルームは8時45分からよ。
明日はちゃんと来れそう?」
「…はい」