絵本を一人で制作していると、
「このページの絵はこうしたほうがいいかな?」
「言葉が多すぎる?」
「場面の展開はこれでいいのかな?」
などと迷ったり、自分以外の、
他人の意見が欲しくなることがあると思います。
それはごく自然なことで、
他人の意見を求めるという点では、プロの作家も同じです。
プロの作家でも、完全に一人きりで(誰とも作品について話し合わずに)
作品を仕上げる、という方はかなり少ないと思います。
むしろ、(身近な人たちや編集の)反応、
ふと発せられた言葉からヒントやインスピレーションを得て、
そこから何か新しいアイデアが生まれてくる・・
そんな創作の現場を、何度も目撃してきました。
自己完結せずに他者を求める、という点で、
人間はつくづく社会的な生き物だなあ、と思ったりもします。
そして、
これは重要なポイントなのですが、
他人の意見を求めるときに大切なのは、
「相手のアドバイス通りにしようとする」ことではありません。
相手の反応から、あくまで自分が何を考えて、感じ取るかが
いちばん大切です。
たとえば、「A」と「B」という選択肢があったときに、
相手に「Aがいいんじゃない?」と言われたから
その通りにする、ということではなく、
逆にそう言われたことで
「B」が自分にしっくりくるんだ!
というのが明確になったり、
あたらしい「C」を思いついた!
ということもあります。
打ち合わせをしていると、こんな
コミュニケーションによる化学反応が起きて、
結果的にその方の作品の世界が深まったり、より良くなっていく・・・
ということは、よくあります。
どうしてでしょうか?
それは、
創作のプロセスというのは、
自分にとっての「答え」を自分の中に探していく・・
そんな道のりだからではないかな、と思います。
だから、編集者としては、
作家さんや、作家さんに限らず、創作へ向き合う方々が、
自分の内面や願いを見つめるための、
「鏡」のような存在でありたいな、と思ったりします。
