主嫁に黒魔術を掛けた翌日
タカボンは何時ものようにミナミのA店に並んでいた
例の如く開店5分前迄、銀爺と二人きりだった
この銀爺とはCRギンパラの専用台を撤去されるその日迄、ずっと打ち続けた爺さんや
同じ台を約7年間も打ち続けたツワモノや
いずれまた銀爺の事は詳しく書く事にする
そして開店5分前に主爺がやって来た
タカボンは『お早う』と挨拶をした
主爺も『お早う』と言った
しかし心の中では『またきよったんか 腐れ外道めが』とお互いに思っていた
マーク屋の主爺はタカボンさえいなければタカボン専用台を打てるのにと思っていた
タカボンはタカボンでお前さえおらなんだら専用台をローテーションして長くもたせる事が出来るのにと思っていた
しかし二人はそんな事は噫にも出さず、お互いにこやかに笑いながら開店を待っていた(オトナダネ)
そして開店1分前に主嫁はやって来た
何時ものように先頭に割り込む主嫁
みんな打つ台が決まってるから割り込む必要なんか無いのにね
私がこの店の一番古い常連やと言うオーラを撒き散らしていた
タカボンが思うに一番の常連なら他の客の模範と成るべきじゃ無いかと思うのだが…
パチ屋と言うヤツは人の理性やモラルを破壊する魔力を持っているようだ
そして開店
5~6人の客がゆっくりと店内に入って行った
みんなそれぞれの専用台を押さえた
そして銀爺と主爺はメモとペンを持ち、海のシマの前日の大当たり回数を書き出したのだった
二人はこれをグラフにして台毎のデータを持っていた
毎日欠かさず二人でこの行事を行うんや
彼等の凄い所は、ここまでデータ取りしてるのにも関わらず、結局打つのは何時もの専用台だという所だった
これはタカボンの黒魔術のせいでは無い
これは彼等が先天性ホースバンビ症候群に侵されているからに他成らない
何故二人がこのような事をするように成ったかはまた後日書く
タカボンはその間、他のシマの釘を見る振りをしながらモーニングランプの点いている台を探していた
その日はモーニングは無く、タカボンは主嫁と背中合わせで海を打つ事に成った
そして30分後主嫁は魚群からエンゼルフィッシュを3匹縦一列に並べたのだった
タカボンはセグを見る為に後ろを振り向いた
時を同じくして主嫁もタカボンの方を振り向いた
タカボンは主嫁の顔を見て愕然とした
今日の主嫁は何時もと違いバッチリ化粧をしていたのだった
タカボンは黒魔術を少しだけ間違って唱えていたようだ
主嫁は星野あきでは無く三輪明宏に成っていた
ヨイトマケの歌でも唄うつもりなのだろうか
次号へ続く