Hyper Fun & Hobby -92ページ目

ディパーテッド

貧困と犯罪が渦巻く、ボストン南部で生まれ育った2人の男。犯罪者一族に生まれ、自らの生い立ちと訣別するために警察官を志すビリー。マフィアのボス・コステロに育てられ、忠実な“内通者”となるために警察官を目指すコリン。2人は互いの存在を知らぬまま同じ警察学校で学び、それぞれ優秀な成績で卒業。コリンはマフィア撲滅の最前線に立つ。一方、ビリーに命じられたのは、マフィアへの極秘潜入捜査だった…。

02年の香港映画『インファナル・アフェア』をM・スコセッシがリメイク。オリジナル版よりも、主役2人を囲む登場人物を個性的に、厚く描き込んだ脚本は、まるでシェイクスピア悲劇のような味わい深さ。主演は、ここ数年スコセッシとタッグを組んできたレオナルド・ディカプリオ。知性と野性味、繊細さと強靱さの両面を持つ複雑な男・ビリーの苦悩を、まなざし一つで演じ、全米で絶賛された。対するコリンを演じるのは、こちらも演技派の呼び声高いマット・デイモン。明晰な頭脳だけを頼りに薄氷の上を歩くコリンを、スリリングに演じた。そして、マフィアのボスを演じたジャック・ニコルソンの存在感!恐るべき怪優が、スクリーンに戻ってきた。

墨攻

戦国時代。趙と燕の国境にある粱城は、趙によって攻撃されようとしていた。10万の趙軍に対し、梁城の全住民はわずか4000人。頼みの綱は墨家の救援部隊だったが、間に合いそうもなく、粱王は降伏を決断する。墨家の革離(かくり)がたった1人で駆けつけたのは、その直後だった。兵に関する全権を粱王から与えられ、早速城を守る準備に取りかかる革離。趙軍の指揮官・巷淹中は革離を好敵手と見なし、やがて激しい攻撃を開始する。

戦乱の世で「非攻」を掲げ、しかし弱者を守るためには戦闘のプロとなった思想集団・墨家。彼らは儒家と並ぶ勢力を誇ったが、秦の時代に忽然と消滅。その後2000年の間に、史料がほとんど失われてしまった墨家は、今では一切が謎に包まれた存在だ。そんな彼らを題材にした小説とコミック「墨攻」。日本で生まれたこの作品は、海外でも熱烈なファンを獲得。その1人だった監督の熱意により、日本、韓国、香港、中国の3カ国4地域が手を結んだビッグ・プロジェクトとして、映画化が実現。優れた分析能力と的確な判断力を持つ革離役に香港の大スターアンディ・ラウ、敵将の巷淹中役に韓国の国民的俳優アン・ソンギと、各国から豪華キャストが集結。

マリー・アントワネット

オーストリア皇女マリーは、14歳にしてフランス王太子ルイ16世の元へ嫁ぐことになった。結婚生活に胸を膨らませていたが、待ち受けていたのは、上辺だけ取り繕ったベルサイユ宮殿の人々と、愛情のない夫婦生活。ルイは必要な事以外はマリーと口もきかず、同じベッドに寝ていても、指一本触れない。愛情深く育ったマリーだったが、悪意溢れる噂に傷つき、やがて贅沢なドレスやパーティーに心の安らぎを求めるようになる。

アントワネットというと、浪費家で傲慢な女王というイメージが強い。しかし、本作で描かれているのは、プライベート用に農場を作り、自然の中で子育てをした、愛情溢れる母親としての王妃である。監督のS・コッポラも「教科書に出てくるアントワネットを撮るつもりはなかった」と語っている。私たちが知っているアントワネットは、革命側が作り上げた虚像であり、有名な「パンがなければお菓子を食べればいい」という言葉も真実ではないようだ。誰も知らなかったアントワネットの真実に驚かされる。主演は、『スパイダーマン』のキルスティン・ダンスト。全編を彩るお菓子やドレスにうっとり。音楽もポップ。いわゆる歴史劇とは一線を画する