読書メモ XLII 世界史を学ぶための社会人の「教科書」 | 読書メモと自己ログとときどきその他

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読んだ本へのコメントなどを気ままに述べるブログです。ほとんど自分の読書記録のようなものになるかと思いますが、他者への紹介にもなるようにしっかりと表現していきたいと考えております。

本日は以下の本をご紹介します。

「世界の歴史」編集委員会編『新もういちど読む山川世界史』です!


皆さんは高校で世界史を勉強したでしょうか。詳しくは存じ上げないのですが,最近は世界史が必修科目になっている(あるいはなっていた)ようです。

私自身も歴史を勉強していましたが,何となく重要語句を覚えて,重要な歴史事項の前後の流れを確認して説明できるようにする,ということくらいしかできていませんでしたね。


好きな部分は結構覚えているものの,「この言葉聴いたことはあるけど…」というような時代もあります。


本書においては,序文に次のような記述があります。

(前略)仕事に全力を尽くした日々が一段落した人,いま現実の社会に立ち向かっている人,これから新しい道を歩もうとする人のほうが,問題意識をもち,鋭い思索の切り口をもっているはずです。いったん立ち止まって過去を振り返り,その成果や問題点を整理し,将来の見取り図を描いてみることは決して無駄な作業ではないと思われます。


よくニュースを見ていると,なぜこの国同士で争っているのか,またはなぜこの地域で問題が起こっているのか,という根本の問題がよくわからないことが多いです。報道などで今の現実を知ることはできても,そのバックボーンにある要因まではわからないということです。少し前にはクリミア半島について報道されたときに,よくわからないなと思って世界史系統の本を調べました。そのときに,現在の問題は,過去を顧みることが必要になると感じました
その過去は,数十年単位の遡りかもしれませんし,数百年単位である場合もあります。

歴史を学ぶことは過去を振り返るだけでなく,現在を図る尺度になり,そして未来に活かせる知見を得るという役割を果たす,という言葉を聞いたことがありますが,私自身このことは学生時代ほとんど意識できていませんでした。

社会人になってみて,日々簡単にニュースを見る中で,過去を知ることが大切なのかなと感じ始めましたので,本書の序文は結構当たっているのかもしれません。(私個人の例だけかもしれませんが)


本書の特徴は
・高校の教科書みたいなスタイル
・随所に「コラム」と「絵」があり

というものです。

教科書のような記述が苦手な方はコラムだけでも読む価値があると思います。

コラムの例を示しておきます。
・科挙の功罪
・喫茶風習
・スンナ派とシーア派
・ルイ16世の知られざる素顔
・20世紀とは何か
・ヒトラーの二面性

喫茶風習の部分で知ったのですが,昔の中国では茶に塩を入れる習慣があったそうです。
色々な存在に歴史性があるということですね口笛


世界について広く知る機会をもちたい人は,まずはこの本からはじめてみるとよいのではないかと思います!ニコニコ