『シャンソンの黄金時代 壮一帆~悲しみよこんにちは~』の感想など。
宝塚ではシャンソンを使用することが多く、タイトルを知らずともメロディを聴いてみると「あ、これもシャンソンだったのか!」ということが結構多いです
いつだったか流れてきたシャンソンを聴いていたら、メロディが『すみれの花咲くころ』だったので、びっくりしたことがあるのですがこれもシャンソンが原曲だったと聞いて納得。
『宝塚 わが心のふるさと』は『おお コルシカ 愛の島』というシャンソンが原曲なんですね。
そして有名な『さくらんぼの実るころ』。
実は夜の部の壮一帆さん、こちらの曲を飛ばして、宝塚時代のショーで歌ったことのある『群衆』『風のささやき』『パリのノクターン』にいきなり進もうとして、でも途中で「ハッ」と自分で気づいてセルフツッコみするという笑える一面が なんでも後ろで「え?壮さん違うよ!」と動揺するような空気が動いたのを実感したとのこと。
まあそんな面白いエピソードをはさんで『さくらんぼの実る頃』
これはとても古い歌で100年くらい前に作曲されたと紹介する壮一帆さん。「宝塚で例えるなら『ドンブラコ』を今この場で私が演じるようなものなので、すごいですねえ~』などと感動しておりました。
ところが後にゲストの嵯峨美子さんによると宝塚よりもっと古い時代、日本でいえば幕末から明治の大政奉還の頃、フランスでパリ・コミューンの時代に作曲されたとのこと。150年くらい前に作られた曲なので、宝塚よりも年上ということになるね。
それを聞いた壮一帆さん、「じゃあちょんまげの人が歌ってたんですか?」と大ボケをかましていて大爆笑 いや、そのころはまだ日本には伝わってないから。歌ったのはフランス人だよ
そして『行かないで Ne me quitte pas』。いかにもフランスっぽい淋しい感じの曲。
こちらは今のSOさん年齢的には早い感じの歌で、ほんとはもっと年を取ってから歌ったほうが味が出るかも?だけれど、それでもなんか力強くて男役時代を思い出すような感じで好きでした。
そして、このコンサートのコーディネーターであるフランス人のムッシュウ・オリヴィエに話を聞いてみましょう、というコーナーもあって、SOさんがインタビュアーのようにいろいろ質問するというシーンも。通訳が入るのかと思ったら、日本語が堪能な方でした。ムッシュウ・オリヴィエの「シャンソン」という発音がいかにもフランス語的発音の仕方で日本語で表記するとしたら「ションソン」という感じかな?SOさんも「“ションソン”というのが素敵ですね~」などと言いつつ真似ていました。
シャンソンってとても奥深いですね。よいコンサートでした